種別 論文
主題 RCラーメン柱部材におけるせん断補強方法に関する研究
副題
筆頭著者 船越稔(広島大学)
連名者1 岡本享久(広島大学)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 321
末尾ページ 324
年度 1979
要旨 1.緒言
 RC構造物の柱部材は一般に偏心軸圧縮力と同時にせん断力を受けているが、この場合のせん断力に対する合理的な設計方法は未だ十分確立されていない。帯鉄筋は軸方向鉄筋の座屈の防止と組立とを目的とした補助の鉄筋として取扱われているが、せん断補強筋としての機能を有することも知られている。従って十分な帯鉄筋が配置されていない柱部材に地震力などの水平力が作用する際には、せん断力の作用によって偏心軸圧縮力を受ける柱部材断面の耐力低下が起こる場合がある。よって補強材としての帯鉄筋の配置は梁における腹鉄筋のように合理的な設計計算にもとづいていて決定することが望ましい。本研究はコンクリートの品質、柱部材の軸方向鉄筋比、帯鉄筋の配置および軸方向とせん断力との比率を変えて鉄筋コンクリート箱形ラーメン供試体の破壊実験を行い、これらの諸要因が鉄筋コンクリート柱部材の耐力、変形および破壊性状に及ぼす影響、せん断補強材としての帯鉄筋の機能、箱形ラーメンとしての挙動などに検討を加え、RC柱部材の耐震設計上の一資料を得ることを目的としたものである。
4.結語
 偏心軸圧縮力とせん断力とを受けるRC箱形ラーメン柱部材の耐力、変形及び破壊性状、帯鉄筋の機能等を知る目的で実験を行った。本実験の範囲内で得られた結果を要約すると以下のようになる。
 (1)偏心軸圧縮力とせん断力とを受ける柱部材のコンクリートの受けもつせん断応力(Tc)と軸力の関係は圧縮破壊域でTcは減少し、せん断応力の上限値の選定には十分な配慮を要する。
 (2)帯鉄筋の配置方法は、引張破壊域ではトラス理論によって具体的な計算式による表示が可能と思われるが、圧縮破壊域では帯鉄筋を増しても帯鉄筋の受け持つせん断応力が減少する場合があり、軸力の影響を考慮しなければならない。
(3)コンクリートの圧縮強度(σc)の増加に伴う破壊時のせん断応力(Tu)の増加割合は引張破壊域ではほとんど一定であるが、圧縮破壊域では軸力が大なる場合著しいことが認められた。
PDFファイル名 001-01-0081.pdf


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