種別 論文
主題 鉄筋の発錆によるコンクリートのひびわれ性状に関する基礎研究
副題
筆頭著者 田森 清美(秋田県庁)
連名者1 丸山 久一(長岡技術科学大学)
連名者2 小田川昌史(東電設計株式会社)
連名者3 橋本 親典(長岡技術科学大学)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 505
末尾ページ 510
年度 1988
要旨 はじめに
近年、RCおよびPC構造物においてコンクリート中の鉄筋あるいはPC鋼材が発錆し、かぶりコンクリートにひびわれや剥離を引き起こして構造物の美観や寿命を著しく損なう塩害の損傷事例が数多く報告され問題となっている。塩害対策には、発錆メカニズムを解明することやその予防措置、また損傷した構造物の補修・補強工法などを確立する必要がある。補修・補強を行うに当たっては、損傷を受けた構造物の評価方法すなわち、内部鉄筋がどの程度腐食し、構造物の劣化がどの程度進んでいるかを評価判断する診断技術の開発が急務である。そのような診断技術に基づくならば、耐用年数等を考慮した合理的な補修・補強工事が行われるものと考えられる。そこで本研究では、塩害を受けたRC構造物の耐久性診断法開発の為の基礎資料として、先ず、かぶり面に発生するひびわれ幅と内部鉄筋腐食量の関係を明らかにすることを目的とした。実験方法として、短期間に腐食促進が可能な電食試験を用い、ひびわれ発生時、及びその後のひびわれ性状について検討したものである。
まとめ
本研究の範囲内で得られた結果は次のとおりである。(1)かぶり厚の増加はかぶりコンクリートのひびわれ発生に対する抵抗力を著しく増大させる。(2)ひびわれ幅は鉄筋腐食量と線形的な関係にあり、かぶり厚が増加するほどその拡大速度は速くなる。(3)鉄筋を2本並列配置した場合では、2本ひび割れが発生するとその内の1本のひびわれが卓越して拡大する傾向にある。また鉄筋1本当りの平均ひびわれ幅と平均腐食量の関係は1本の鉄筋の場合とほぼ同一となる。(4)鉄筋が交差する場合には腐食状況によりひびわれ幅の挙動は変化する。特に上下両鉄筋が腐食した場合に、上側鉄筋に沿って発生するひびわれの進展は著しい。
PDFファイル名 010-01-1089.pdf


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