種別 論文
主題 電磁式鉄筋計を用いた新鉄筋位置及び径の測定法に関する研究
副題
筆頭著者 小林 茂敏(建設省)
連名者1 丹野  弘(建設省)
連名者2 根岸 敦規(間組)
連名者3
連名者4
連名者5
キーワード
10
3
先頭ページ 93
末尾ページ 98
年度 1988
要旨 まえがき
現在市販されている電磁誘導を応用した鉄筋探査装置(以下鉄筋計と称す)を用いて非破壊で鉄筋径を推定する従来の方法は、鉄筋コンクリート構造物上で探査子からの出力電圧のピークを示す鉄筋位置において、その電圧と同位置でスペーサを挿入したときの電圧の差を検定曲線に照合することであった。しかしこの方法では、二度の測定を同じ条件で行わなければならないので、手間がかかり精度も悪く、かぶり厚さが40mm以上では推定不可能であった。筆者らは探査子を一定速度で動かし、鉄筋計のメータから取り出した電圧をパーソナルコンピュータ(以下パソコンと称す)の制御により一定間隔でパソコン内に取り込み、得られた電圧の変化を解析することで鉄筋径の推定と同時にかぶり厚さも求める新しい測定手法を見いだした。そこで本研究は基礎実験を通してその方法の妥当性を検討すると共に供試体への実験を通してその実用性を検討することを目的とした。
まとめ
以上行った実験より次のことが明かとなった。1)探査子を一定速度で走査する際、探査子からの出力電圧を鉄筋計のメータから取り出しパソコンの制御でパソコン内に取り込み、走査曲線を解析してピーク電圧、鉄筋位置を求める新しい測定手法により鉄筋径、かぶり厚さを同時に推定できた。2)単一鉄筋の実験から、走査曲線のピーク電圧と半値幅により鉄筋径とかぶり厚さを同時に求める検定曲線図が得られた。3)通常のあきが確保されている場合には、測定場所を重ね継手や直角方向鉄筋が無い場所に設定し、複数の走査曲線のピーク電圧と半値幅を平均することにより、十分な精度で鉄筋径およびかぶり厚さを推定することができる。一方、あきが無い場合、重ね継手や直角方向鉄筋がある場合には、得られた走査曲線から直接求まらない場合もある。4)鉄筋径が今までの手法では誤差を多く含んだ40mm以上のかぶり厚さにおいても、複数の走査曲線でのピーク電圧と半値幅を平均することにより推定が可能になった。今回の実験では鉄筋が探査子に対して直角のときの値しか検討していないので、傾いた鉄筋のときの補正について検討すること、そして半値幅とピーク電圧から定量的に鉄筋径、かぶり厚さを求める相関式を得ることが必要であろう。またシステム化、例えば自由に探査子が構造物上を走査できる装置を使用して走査時の誤差を取り除き、解析の効率化を図ることにより精度が良くなるであろう。
PDFファイル名 010-01-2017.pdf


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