種別 論文
主題 X線造影撮影による鉄筋コンクリートの微細ひびわれ検出
副題
筆頭著者 大塚 浩司(東北学院大学)
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連名者5  
キーワード
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先頭ページ 145
末尾ページ 150
年度 1988
要旨 まえがき
引っ張りを受ける異形鉄筋の近傍のコンクリートは、鉄筋応力度がある程度高くなると、鉄筋のふし部より微細なひびわれ、いわゆる内部ひびわれが発生する。この内部ひびわれの数、角度、長さ等の発生状況は鉄筋からコンクリートヘの力の流れを知るのに極めて役立つものである。従来、この内部ひびわれを検出する方法として、予め鉄筋と平行にコンクリート中に設けた細い孔に赤インクを注入しておき、内部ひびわれ発生時の負圧を利用してひびわれ内にインクを注入し、後で鉄筋軸を含む面でコンクリートを縦割りにして中を調べる、いわゆる「赤インク注入法」を用いていた。この方法は、内部ひびわれを肉眼で直接確認できる利点はあるが、鉄筋応力度の増加によって変化する、ひびわれの発生・成長状況を同一の供試体で連続的、立体的に検出することができないという欠点があった。 鉄筋コンクリートのひびわれや内部欠陥を非破壊的に検査する方法としてX線透過撮影は従来より用いられている。しかし、普通のX線透過撮影ではコンクリート内部の微細なひびわれを検出することはできない。そこで、この研究は、上述の赤インクの代わりに造影剤をコンクリート中に注入し、X線透過撮影を行えば鉄筋の周りにおける内部ひびわれの発生・成長状況を連続的に検出することができるのではないかという発想のもとで、その手法を開発するための基礎的な実験を行ったものである。
まとめ
造影剤を注入してX線透過撮影を行い、鉄筋コンクリートの内部に発生している微細なひびわれを非破壊的に検出する手法を開発するための基礎的ないくつかの実験を行った結果、次のような知見を得た。1)解決しなければならない幾つかの問題点があるが、これまでの実験である程度の成果が得られていることからいって、X線造影撮影法は鉄筋コンクリート内の微細なひびわれを非破壊的、連続的、立体的に検出する手段として使用できると考えられる。2)問題点としては次のことが考えられる。a) 造影剤の品質の向上:今回使用した造影剤は市販の医学用血管造影剤であるが、医学用は人体への副作用を少なくするために、薬品の濃度が制限されている。本実験のような用途に適する造影剤の開発が必要と考えられる。b)フィルム読影技術の向上:今回は読影器を用いて肉眼により観察したが、コンピューターによる面像処理により解析精度を向上させる必要がある。C)実構造物への適用技術の開発:今回は、基礎的な研究として、比較的薄いモルタル供試体を用い、造影剤の注入孔もあらかじめ設けていたが、実際の鉄筋コンクリート構造物にこの手法を適用するには、部材の厚さや粗骨材の影響について、また、造影剤の注入方法などについての研究が必要である。
PDFファイル名 010-01-2027.pdf


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