種別 論文
主題 せん断破壊する鉄筋コンクリート柱の力学的性状に及ぼす載荷速度の影響
副題
筆頭著者 中西三和(日本大学理工学部)
連名者1 高梨成次(戸田建設)
連名者2 安達洋(日本大学理工学部)
連名者3 小野新(日本大学理工学部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 235
末尾ページ 240
年度 1989
要旨 はじめに
せん断破壊や、付着割裂破壊のようにぜい性的な破壊をする鉄筋コンクリート(以後、RC)柱の力学的挙動は静的な実験によりかなり明らかにされている。さらに、実地震時における挙動を把握するために脆性破壊にいたる応答の過程を詳細に調べる必要があろう。動的挙動を調べる実験的な方法としては振動台実験やオンライン応答実験がある。振動台実験は実時間での応答が縛られる半面、装置上の制約から試験体が縮小模型にならざるを得ない場合が多い、一方、オンライン応答実験は加力が準静的であるが、実物大に近い模型によって直接実験的に縛られた復元力を用いて応答計算が実行され、時々刻々の破壊性状の確認ができる。従ってオンライン応答実験はぜい性的な破壊をする部材のように負の塑性勾配を持ち復元力特性が複雑な構造物の応答解析には非常に有効である。本論はせん断破壊を意図して設計された比較的縮尺の小さな試験体に対し、振動台実験及びその変位時刻歴と同経路の変位履歴をたどった静的実験、きらに縮尺の大きな試験体を用いたオンライン応答実験を行い、その力学的挙動に及ぼす載荷速度の影響とこれら二つの動的実験法によって得られる応答結果の相関性について検討することを目的とする。
まとめ
以上、付着割裂破壊するRC柱の振動台実験及びその静的実験、オンライン応答実験結果の比較から以下の知見を得た。1)試験体の大小にかかわらずその破壊経過は同様で付着割裂破壊である。また、振動台実験では静的実験結果に比べひび割れ本数が少なく、損傷の度合はやや軽微であった。2)振動台実験では、その静的実験に比較して最大耐力が約20%上昇した。3)振動台実験のパラメータ同定結果は最大耐力以後急激な耐力低下を起こす応答全体にわたり適合し数学モデルの妥当性を検証した。4)静的実験をパラメータ同定した結果とオンライン応答実験結果は振動台実験とは異なり、いずれも耐力低下後進行性破壊する履歴不安定な応答性状を示した。
PDFファイル名 011-01-2038.pdf


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