種別 論文
主題 ひびわれ面における骨材のかみ合い作用とそのモデル化
副題
筆頭著者 渡辺史夫(京都大学工学部)
連名者1 河野進(京都大学工学部)
連名者2 六車煕(京都大学工学部)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 311
末尾ページ 316
年度 1989
要旨 はじめに
本研究の目的は、RC構造物の解析に用いる為の、コンクリートのひび割れ面における応力伝達挙動を的確に表現できる力学モデルを得ることである。得られたモデルは、せん断応力成分と圧縮応力成分がひび割れ幅とせん断滑りの関数として表されていること及び載荷履歴の影響が考慮されていなければいけない。既往の代表的研究としては、Walravenのモデル及び李・前川のモデルがあり、いずれも応力伝達機構に対して簡単な物理モデルを出発点においている。これらのモデルは、極めて巧妙に考えられているが以下のような点に関して問題点が残されていると考えられる。すなわち、1)同じ条件に対して計算した結果では、李・前川モデルによる伝達せん断力は、Walravenのモデルによる値の1.5〜2.0倍になっており、実験結果との対応を計る為には物理的意味の不明瞭な実験定数をそのつど変更しなければならない、2)接触部の変形要素に対する応力変形関係に履歴劣化の影響が考慮されておらず、除荷および再載荷の履歴経路を正確に追跡できない、3)ひび割れ面に対して小さな傾斜角をもつ接触面に於ける滑りが考慮されていない、などである。本研究で提案するモデルは、これらの3点に改良を加えより一般的な場合にも適用できるように考慮されたものであり、基本的には上に述べた2つのモデルの延長線上にあるものの各種パラメーターの持つ物理的意味の詳細な検討からその値が決定される手法をとっている。
結論
ひび割れ面の応力伝達に関する構成方程式を、ひび割れ面から仮想円盤が突出しているひび割れ面モデルを考えることにより式10.のように与えた。この方程式を支配する各種関数及びパラメーターはそれぞれ物理的意味を有しており様々な実験結果に対応させることが可能と考えられる。但しμupの値は一般にいわれている値より一桁小さく、この理由は現在検討中である。
PDFファイル名 011-01-2051.pdf


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