種別 報告
主題 高強度現場打設用コンクリートの性状について
副題
筆頭著者 大谷博(東急建設)
連名者1 大岡督尚 (東急建設)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
11
1
先頭ページ 283
末尾ページ 288
年度 1989
要旨 概要
RC構造物は、より高層化の開発が進められ、コンクリートは、高層化による部材応力の増大と部材断面の低減に対応するため、より高強度のものが要求されている。高強度コンクリートは、厳密な品質管理を要求されるため、管理方法を確立するための一連の実験的研究を行なっている。本報では、50〜60階建て程度の超高層RC造建築物に対応する圧縮強度700〜1000kgf/cm2の超高強度コンクリートの実大柱の性状について報告する。本研究は、神奈川県内で、11月(寒冷期)および7月(暑中)にコンクリートを打設した2シリーズの実大柱の実験とその各シリーズの試し練りからなる。シリーズ1では、スラリー状のシリカフュームをセメント重量の20%用い、水セメント比27%のコンクリートを打設し、実大柱のコア等の圧縮強度が800kgf/cm2を満足するか実験を行なった。シリーズ2においては、安価なペレット状のシリカフュームをセメント重量の20%用い、水セメント比25%のコンクリートを打設し、実大柱のコア等の圧縮強度で1000kgf/cm2を満足するか実験した。7月に打設した実大柱は、セメントの水和熱により、高温になることが予想されるので初期温度との関係についても検討した。
まとめ
7.1試し練り シリーズ1では、スラリー状のシリカフュームを用いて標準水中養生91日圧縮強度999kgf/cm2、シリーズ2では、ペレット状のシリカフュームを用いて標準水中養生28日圧縮強度1100kgf/cm2のポンプ打設用コンクリートが出来ることが明かになった。7.2実大柱施工実験 1)シリーズ1では、材令91日のコア強度で800kgf/cm2、シリーズ2では、材令28日のコア強度で930kgf/cm2、材令91日のコア強度で1000kgf/cm2が得られることが判明した。 2)コア強度の分散分析により、シリーズ1では、圧縮強度、引張強度共に、材令Z、コア抜き置C、柱部位B(上部、中部中心、中部端部、下部)、交互作用Z×CおよびZ×Bに有意差があることが判明した。シリーズ2では、圧縮強度に、材令Z、コア抜き位置C、交互作用Z×CおよびZ×B(柱部位)に有意差があることが判明したが、シリーズ1の実大柱よりは、均質性が良いことが、分散分析の結果明かとなった。また、引張強度は、シリーズ2では、95%以上の有意義は出なかった。さらに、柱部位で圧縮強度の高い、中部中心は、セメントの水和熱による最高到達温度の高い部位と相関関係が有るように思われる。 3)今回の実験範囲で静弾性係数を測定したものについて、圧縮強度との関係をプロットすると圧縮強度700kgf/cm2程度以下ではRC基準式と同程度となるが、700kgf/cm2以上では、RC基準式より小さくなる傾向を示し、1000kgf/cm2で10%程小さい結果となった。
PDFファイル名 011-02-1046.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る