種別 報告
主題 合成アーチ巻立て工法によるコンクリートアーチ橋の施工と実証試験
副題
筆頭著者 川上洵 (秋田大学)
連名者1 高橋善清 (福島県土木部)
連名者2 大浦隆(ピー・エス・コンクリート)
連名者3 水城康男(ピー・エス・コンクリート)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 745
末尾ページ 750
年度 1989
要旨 まえがき
コンクリートアーチ橋は、自重および活荷重によって軸圧縮力がアーチリブに作用する構造であり、圧縮に強いというコンクリートの特色を生かし、また、景観的にも優れた構造である。したがって、その歴史も古く架設法も種々提案されてきている。本報告は、コンクリートアーチ橋のアーチリブの施工に際し、架設用アーチ支保工に鋼管コンクリート構造を適用した新工法(合成アーチ巻立て工法)に関するものであり、旭橋(福島県)は、この工法で施工された我国で初めての橋梁である。図−1に橋梁一般図、そして、表−1に設計諸元を示す。 本工法の特長は、薄肉角形鋼管をアーチリブ軸線に架け渡した後、鋼管内にコンクリートを充填して鋼とコンクリートにより剛性の高い合成構造とし、埋め込み型の支保工として移動型枠車によりアーチリブ躯体を順次巻立てていく工法である。 この施工方法に関連して、大浦らは実橋に適用する際の問題点を実験的に検討するとともに、模型による破壊試験を行った。しかし、実橋架設においては、施工段階ごとに構造が変化し、各部材に生じる応力も複雑に変化しているため、実橋における応力の検証が非常に重要であった。 本文は、まず、旭橋の施工について述べ、次に、合成アーチ設計計算上の理論値の妥当性を確認するため実証試験を行った。その結果について報告する。
まとめ
本橋のアーチリブの施工に合成アーチ巻立て工法を採用したことによる利点は、鋼管アーチをロアリング架設することで工期を大幅に短縮できたこと、架設用鋼材が大部分コンクリートで置き換わるため鋼材の所要量が少なくなり経済的であったこと、合成の高い鋼管コンクリート構造となるので施工性が良く、耐震、耐風安定性にも優れていたことである。また、実橋において設計計算上の理論値を確認するため実証試験を行った結果、実測値と解析値はほぼ一致しており、この設計の妥当性が確認された。実測値は全断面有効とした値に近かったが、設計は、一般に安全側となるRC理論で行うのが妥当と考える。 以上から、コンクリートアーチ橋のアーチリブの施工に、本工法は安全かつ経済的な施工法と考えられる。
PDFファイル名 011-02-1126.pdf


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