種別 報告
主題 地震応答変位に及ぼす剛性の影響
副題
筆頭著者 竹内匡和(日産建設建築設計部)
連名者1 勅使川原正臣(建設省建築研究所)
連名者2 河口俊郎(熊谷組技術研究部)
連名者3 村田達雄(銭高組設計統轄部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 435
末尾ページ 438
年度 1989
要旨 はじめに
壁式構造物のように高い剛性と強度を有する建物の地震被害が少ないことはよく知られている。それは十分な壁量による高い水平およびねじれ剛性、容易な水平強度の確保、比較的バランスのとれた剛重比によるところが大きいと考えられる。しかし、近年、自由度の高い設計に対する要求が強く、鉄筋による補強、もしくは壁厚の増大により壁量(壁長さ)を減少する傾向にある。許容応力度設計を行うことにより、強度確保は計算上可能となるが、剛性の確保に一抹の不安が残る。また、完全弾塑性系の復元力特性を持つ1質点弾塑牲系の応答解析結果より、剛性が高くないと変形は急激に大きくなることが知られている。本報では、5質点系弾塑性モデルにおいて弾性剛性、剛性率、復元力特性をパラメータとした各種地震応答計算を行い初期剛性と最大応答変拉の関係について検討を行った。
まとめ
解折1、2は、D-Tri三型の復元力を有する5質点系弾塑性モデルにより最大速度50kine相当の地震カに対し、それぞれのパラメータで解析を行った。その結果、R0.2が1/2000以下であれば、耐力時変形角はおおむね1/200以下となる。また、解析3では復元カタイプを変化させた解析を行った。その緒果、原点指向型とした場含、耐カ時変形角はD-Tri型に比べて大きな値となるが、入カ地震動の最大加遼度300ga1以下では酎カ時変形角ほぼ1/200以下になっている。以上の結果より、一次設計時(C0=0.2)における各階の層間変形角が1/2000程度の高い剛性と高い強度を有していれば、最大速度50kine相当の地震応答に対する最大層間変形角はおおむね1/200以下になっており、履歴消費エネルギーがない原点指向型モデルにおいても最大加速度300gal程度までは最大層間変形角は1/200以下となる。したがって、5層壁式(Ds=0.5)では一次設計時における各階の層間変形角を1/2000程度確保しておけば、大地震時においてもせん断破壊を起こすおそれは少ないと言える。
PDFファイル名 011-02-2072.pdf


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