種別 | 論文 |
主題 | 水中不分離性コンクリートの流動性評価に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 児島孝之(立命館大学理工学部) |
連名者1 | 角田忍(明石工業高等専門学校) |
連名者2 | 浅野文男(大阪セメント) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 49 |
末尾ページ | 54 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに 水中コンクリートは、水中での締固め作業が極めて困難であることから、自重による締固め及び充填性能が要求される。従って、最近使用量が増大しつつある水中不分離性コンクリートには、これらの性質をどのように評価するかということが、施工する際に問題となる。水中不分離性コンクリートは、粘性の高い性質を示すため、従来のコンシステンシー評価試験方法のみでは、コンクリート施工時において十分な品質管理が行われているとは言い難い。「特殊水中コンクリートマニュアル」において、流動性及び充填性評価の指標としては、スランプフロー試験を提唱しており、充填性が問題となる場合にはボックス試験を行うことを推奨している。しかし、これらの試験方法によって十分な品質管理が行えるのかと言えばまだまだ不明な点が多いと考えられる。また、現実問題として基準化された試験方法はまだない。本研究では、ワーカビリチー判定試験装置の一つである回転翼型レオメーターを用い、水中不分離性コンクリートの流動特性を物理的意昧のある数値で表現し定量化することを試み、スランプフロー試験及び本研究で提唱するボックスフロー試験の結果との関連性について検討を行った。 結論 水中不分離性コンクリートの流動特性について行った実験及び解析の結果をまとめると以下の結論を得た。(1)水中不分離性コンクリートの流動特性は、擬塑性流体の挙動を示す。従って、水中不分離性コンクリートの流動性評価は、非ニュートン係数及び非ニュートン指数によって定量化することができる。(2)水中不分離性コンクリートの流動特性は、単位水量、水中不分離性混和剤の種類及び添加量などの配合要因により流動特性がそれぞれ異なるので、使用に当たっては各配合における流動特性を把握しておく必要がある。(3)スランプフロー値及びボックスフロー値と非ニュートン係数及び非ニュートン指数の間には、相関関係がみられた。また、ボックスフロー試験を行う際に平均ボックスフロー速度を同時に測定することで、流動性を効果的に評価できる。(4)攪拌履歴を明らかにしておくことは、水中不分離性コンクリートの均一な流動性を得るための一つの指標となる。 |
PDFファイル名 | 012-01-1006.pdf |