種別 論文
主題 セメント硬化体の電気抵抗と電気容量に及ぼす測定条件の影響
副題
筆頭著者 大岸佐吉(名古屋工業大学)
連名者1 小野博宣(中部大学工学部)
連名者2 文堅(名古屋工業大学大学院)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 389
末尾ページ 394
年度 1990
要旨 まえがき
セメントペーストとコンクリートの電気的性質の研究は、E.Hammondらにより1955年にはじまり、1973年以降F.H.Wittmannがペーストの電気的挙動と電気透過の意義を検討した。特に1981年からW.J.McCarterがペーストとコンクリートの電気抵抗性を精力的に検討した。他にF.D.Tomas、I.H.Hansson、田代の導電性などの研究がある。しかしセメント硬化体の電気的特性に及ぼす影響は複雑多岐に亘り未だ不明の点が多い。本研究は、セメント硬化体の電気抵抗と電気容量(Capcitance)を極く早期材令から高材令までを通じて測定する適切な方法を検討し、これら両電気特性値に及ぼす影響を、電極材質、電極の寸法、電極間距離等について検討し適正な測定条件を明らかし、次いで電気特性値に及ぼすセメント種別、調合、材令、含水の各効果を明確にする。この種の研究は未だ基礎的研究階段にあり、応用と実用化の域に達していないが、将来その展開の可能性を秘めている。
結論
1)材令12時間以内の抵抗測定にER法、以後に対してLCR、全材令を通じてKBRが適切である。2)長期の測定には不食性の電極が必要であり、抵抗値は本試験3種類の電極材質に依存しない。3)セメント硬化物の電気抵抗と容量は、本試験の電極形状と電極の厚みに影響されない。4)電極面積が大きいほどモルタルの電気抵抗は小さく、電気容量は大きく計測される。しかし電気抵抗と電極面積との積で表示すれば、電極面積の大小に関わらずほぼ一定値を示す。5)分極による抵抗の影響を除くには、電極間距離を40mm以上にするのがよい。6)3種類のセメントペーストの抵抗値は僅差でBFC>OPC>ESCであり、容量はこの逆である。7)セメントモルタルの抵抗はW/Cに僅かに依存し、W/Cが大きいほど抵抗は若干大である。8)非密封試料の抵抗値は密封試料より大であり、抵抗値から含水率を推定し得る可能性がある。
PDFファイル名 012-01-1066.pdf


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