種別 論文
主題 コンクリート劣化防止塗膜材のひびわれ追従特性に関する研究
副題
筆頭著者 牛島栄(青木建設研究所)
連名者1 酒井芳文(青木建設研究所)
連名者2 谷口秀明(青木建設研究所)
連名者3 関博(早稲田大学理工学部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 579
末尾ページ 584
年度 1990
要旨 はじめに
塩害、中性化、温泉地帯の化学的腐食等のコンクリート劣化に対する補修あるいは予防手段としてコンクリート表面を樹脂ライニングする方法が広く行なわれている。これらの塗膜層に要求される性能は、防水性、腐食因子の遮断性、コンクリートへの接着性、耐久性等といった基本的特性の他に、コンクリート表面に塗布した後に発生したひびわれに対し、これをカバーするというひびわれ追従性能が要求され、近年は追従性の大きな塗膜材も、各種開発されてきている。既往の研究では静的な挙動をするひびわれに対して塗膜の追従限界を求めるといった研究はなされているが、開閉を繰り返す動的なひびわれに対して塗膜の追従性を検討する実験はあまりなされていない。そこで著者らは塩害に対して有効で、伸び率の大きな塗膜材3種類を選定して、これらを塗布したコンクリート供試体を作製した。この供試体を用いて、静的なひびわれおよび動的なひびわれに対する塗膜材の挙動を実験的に検討し、各種塗布材のひびわれ追従性を比較した。また、ひびわれ追従性に影響を与える要因についても併せて検討を実施した。
まとめ
本実験により得られたひびわれ追従性に関する結論は以下の通りである。1)静的ひびわれと動的ひびわれに対してともに追従性の良い材料は、ポリブタジエン系、柔軟型エポキシ系、アスファルト・アクリルエマルジョン系の順であった。2)同一材料では膜厚が厚い程ひびわれへの追従性は良くなる。伸び率の大きいもの程その傾向は明瞭となる。3)0.2mm程度以下のひびわれ幅では、塗膜が10万回の繰り返し応力を受けても、塗膜厚、塗膜材の伸び率に関係なく付着強度の低下は見られない。4)ひびわれ追従性の良好な塗膜の条件を総合的に判断するとa)伸び率が大きいことb)膜厚が厚いことc)塗膜の引張強度>塗膜とコンクリートの付着強度以上の3つが考えられる。また、上記の条件から考えると、同じ塗膜材でも、膜厚を厚くして、塗膜中にガラス繊維織布等の補強材を埋め込むことにより、塗膜性能の向上を計ることが可能と思われる。
PDFファイル名 012-01-1099.pdf


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