種別 論文
主題 ひびわれの生じている鉄筋コンクリート部材の耐久性に関する研究
副題
筆頭著者 秋元泰輔(首都高速道路公団工務部)
連名者1 平林泰明(首都高速道路公団工務部)
連名者2 山内博司(住友建設技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 597
末尾ページ 602
年度 1990
要旨 はじめに
鉄筋コンクリート部材(以下RC部材)の設計計算では、部材引張部のコンクリートを無視して計算が行われているため、部材引張部のコンクリートにひびわれが生じても、耐力上何ら問題とはならない。しかし、ひびわれ幅が過大となると、内部の鉄筋が腐食しやすくなり、構造物の耐力の低下をまねくことが予測される。そこで、RC部材に予め所定のひびわれ幅を生じさせた状態で一定期間屋外に放置したのち、試験体の曲げ破壊試験を行い、曲げ耐力の低下度合、鉄筋の腐食状態、コンクリートの中性化を調べる実験を行った。暴露によって部材耐力への影響をおよぼす要因として、暴露期間、ひびわれ幅、かぶり、鉄筋径等が考えられるため、試験体としては、それらを考慮して11種類を製作した。本報告はこのうちタイプA0.2、A0.3、AEPX、Dの4種類を暴露期間15年について実験した結果を述べるものである。
まとめ
ひびわれの生じたRC部材を都市部の中でも非常に厳しい環境条件下で15年間暴露し、経年による耐力変化を調べた。以下に得られた結果を示す。樹脂注入を施し補修した部材およびかぶりが6.5cmの太径鉄筋D51を使用した部材では、耐力の低下はみられないが、かぶり3cmでひびわれ幅が0.2m/m以上の部材では、5〜10%の耐力が低下することが判明した。暴露によるRC部材の耐力低下は、かぶり、及び部材に作用している応力によって生じているひびわれ幅が主な要因と思われ、適切なかぶりをとり、引張鋼材に生ずる引張応力を適切な値に設定することにより、部材の耐力低下を軽減させ、耐久性のあるコンクリート部材とすることができると思われる。おわりに、15年目の中間報告であるが、今後も実験を続けていくので、結果が出しだい報告する。また、本研究に携わった関係者一同に深く感謝の意を表します。
PDFファイル名 012-01-1102.pdf


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