種別 論文
主題 高炉水砕スラグ粉末を用いたコンクリートの耐久性
副題
筆頭著者 鯉渕清(第一セメント技術開発室)
連名者1 西川直宏(名古屋工業大学工学部)
連名者2 石川陽一(第一セメント技術開発室)
連名者3 鈴木一孝(名古屋工業大学工学部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 657
末尾ページ 662
年度 1990
要旨 はじめに
近年、塩害やアルカリ骨材反応によるコンクリートの早期劣化が社会間題となり、コンクリートの耐久性が改めて問われている。高炉水砕スラグ粉末(以下スラグ粉末または単にスラグと言う)は、これらの劣化の抑御に効果があることから、これをコンクリート混和材として用いた研究が数多くなされているが、強度および中性化の観点から長期にわたり研究した例は少ない。そこで、本研究では、スラグ粉末を0、20、40および60%混和したコンクリートの強度および中性化についての長期性能を明らかにすることを目的とし、10年間にわたり標準水中養生、屋外水中養生および屋外自然暴露(以下自然暴露と言う)を行ない比較検討したものである。また、材令10年時のコンクリート硬化体の水和組撤を粉末X線回折および走査型電子顕微鏡で観察し、2、3の新たな知見を得たので、ここに報告する。
まとめ
スラグ粉末を用いたコンクリートの長期性能を、水セメント比55%、スランプ18cmのコンクリートで、10年間にわたり調べた結果、次のことが明らかになった。(1)スラグ粉末を用いたコンクリートは、水中や土中などの場所に使用する場合には、冬期打設でも初期養生を入念に行なえばなんら問題なく、スラグ置換率の増加と共に強度が増大し、水和組織も緻密であり、普通ポルトランドセメント使用コンクリートより優れた耐久性を有している。(2)スラグ粉末の置換率が20%以内であれば、普通ポルトランドセメント使用コンクリートと同等の性能を有している。(3)気中構造物の場合には、スラグ粉末の置換率が40%を越えると中性化が早くなり、中性化部は、炭酸カルシウムが大部分を占め、ポーラスな組織となる。
PDFファイル名 012-01-1112.pdf


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