種別 論文
主題 凍結融解作用下モルタルのAE伝播特性
副題
筆頭著者 嶋田久俊(北海道開発局開発土木研究所)
連名者1 堺孝司(北海道開発局開発土木研究所)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
12
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先頭ページ 675
末尾ページ 678
年度 1990
要旨 はじめに
北海道のような寒冷地におけるコンクリート構造物は、十分な耐凍害性を有していることが要求される。一般に、コンクリートの凍害に対する検討は、ASTM C666の急速凍結融解試験に準ずる方法によって行われているが、それらの結果と実際の耐凍害性との関連についての定量的な評価が十分なされていない。耐凍害性を合理的に評価するためには、凍害メカニズムの解明が重要である。近年、微小ひびわれが生じる時に発生するAEの特性によって、コンクリートの破壊現象を明らかにしようとする研究が活発に行われている。著者らも凍結融解作用を受けるプレーンモルタルのAE計測を行い、劣化過程におけるAE発生特性に関する検討を行ってきた。本研究は、凍結融解作用を受けるモルタルのAE伝播特性が、AE発生数や位置標定に及ぼす影響について検討したものである。また、一つのセンサから発信された疑似AEパルスを他のセンサが受信した際の振幅や到達時間差からもとめたAE伝播速度が、凍結融解作用によるモルタルの劣化の指標として有効かどうかの検討を行った。
まとめ
本実験で得られた結果を取りまとめると以下のようである。(1)凍結融解サイクルとAE発生数の関係から、1サイクル目ですでに凍結融解作用による微小クラックが形成されている可能性がある。(2)AE伝播特性がAEイベント数に及ぼす影響が大きいため、得られたAEイベント数でそのまま劣化程度を評価することは適当でないと考えられる。(3)今回用いた角柱供試体は位置標定を行う場合には、あまり適当でないと考えられる。(4)供試体外に標定されたAEの多くは、受信時の振幅が小さいものであった。(5)AE伝播速度とAEパルスの受信時振幅は、凍結融解サイクルの増加に伴って減少する傾向が見られるため、凍結融解作用による劣化の指標として有効であると考えられる。
PDFファイル名 012-01-1115.pdf


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