種別 論文
主題 高強度コンクリートの耐凍害性に関する実験的研究
副題
筆頭著者 柏野謙二(北海道大学工学部)
連名者1 鎌田英治(北海道大学工学部)
連名者2 桂修(北海道立寒地建築研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
12
1
先頭ページ 691
末尾ページ 696
年度 1990
要旨 はじめに
近年、経済性と居住性の視点から、超高層鉄筋コンクリート造が注目され、実施工例が増加している。このような超高層鉄筋コンクリート造建築物には、高強度コンクリートが使用され、これには、最近実用化された高性能AE減水剤の役割が大きい。一般のコンクリートでは空気量を増加させることにより耐凍害性は向上するが、圧縮強度は低下する。一方、高強度コンクリートでは、高強度化のために出来るだけ空気量を少なくすることが求められるが、その反面空気量を少なくすると耐凍害性が低下するおそれがある。本研究は、高強度コンクリートの耐凍害性を気泡組織および細孔構造との関係で検討したものである。なお、付随して行った強度試験の結果をもとに、空気の連行にともなう圧縮強度の低下の検討も行った。
まとめ
高強度コンクリートの耐凍害性および圧縮強度に関する検討を空気量、水セメント比、養生条件を変えた60種類のコンクリートについて行った。実験結果の普遍性を示すような成果は得られておらず、現段階で結論を得ることは出来ないが、実験の範囲で結果は以下のように要約できる。(1)高強度コンクリートにおいて十分な耐凍害性を得るためには、W/C28、32%の場合、2週水中養生では3%、4週水中では2.5%、8週気中では3.5%以上程度、また、W/C37、45、55%の場合、3種全て養生条件で5%以上程度の空気量が必要であった。(2)高強度コンクリートでは、空気量1%の増加に対し、圧縮強度が約4%程度低下した。しかし、この低下率はコンクリートの養生条件・材令によっていくぶん異なっている。なお、硬化コンクリートとフレッシュコンクリートの空気量の値が異なっており、凍結融解試験結果も、同一空気量をもつ普通コンクリートと比較して概して弱い印象であった。これには練り混ぜ、コンクリート打設時の細部の条件などが影響する可能性があり、今後の検討が必要であろう。
PDFファイル名 012-01-1118.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る