種別 論文
主題 反応性骨材を使用したモルタルの電気抵抗特性
副題
筆頭著者 田代忠一(山口大学工学部)
連名者1 安久憲一(山口大学大学院)
連名者2 上田満(山口大学工業短期大学部)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 779
末尾ページ 782
年度 1990
要旨 まえがき
最近、セメント・コンクリートの性質を電気抵抗との関係から調べることが行われている。すなわち、McCarterらは、セメントの水和やセメントゲル空隙との関連、Tashiroらは、セメントの種類と蒸発水分との関係、また、Hanssonらは、微細構造、液相中のイオン濃度などとの関係、鎌田らはコンクリートの蒸発水分との関係など多くの研究者によって多方面から研究されており、電気抵抗は、セメント・コンクリートの特性に密接に関係していることが確かめられている。そこで筆者らは、アルカリ骨材反応が電気抵抗とどのような関係があるか、また、その結果によっては、アルカリ骨材反応の早期判定に適用出来るのではなかろうかと考えた。そのような目的から、一般に、反応性骨材とされているパイレックスガラス砂、メノウ砂を使用した高アルカリモルタルを作製し、それらの電気抵抗を測定したほか、それら骨材と高アルカリセメントとの界面の剥離面を走査電子顕微鏡にて観察し、反応状態を調べたので報告する。
むすび
パイレックスガラス砂、メノウ砂及び豊浦標準砂などの細骨材と高アルカリセメント及び普通セメントを組み合わせて6種類のモルタルを作製して、それぞれの電気抵抗を測定した。このほか各セメントと接する骨材表面を走査電子顕微鏡にて調べた。それらの結果、次のことが明らかになった。1)電子顕微鏡下でアルカリ骨材反応が確認されたパイレックスガラス砂とメノウ砂を使用した高アルカリセメントモルタルの電気抵抗は、混練後は約70Ωcmを示すが、材令と共に急激に増大し、28日では6000及び4000Ωcmにも達する。2)安定細骨材である豊浦標準砂を使用した高アルカリセメントモルタルの電気抵抗は、混練後は約70Ωcm、材令28日では400Ωcmを示し、反応性骨材を使用した高アルカリセメントモルタルの電気抵抗値と著しい差を示す。それらの差は、材令3日以内で判別可能である。3)パイレックスガラス砂、メノウ砂及び豊浦標準砂などを使用した普通セメントモルタルの電気抵抗は、材令の経過に伴って反応性に応じてそれぞれ上昇し、材令28日で、2000、1800及び1200Ωcmを示す。4)モルタルの電気抵抗の測定は、アルカリ骨材及び反応性有害骨材の早期判定に利用可能と考えられる。
PDFファイル名 012-01-1133.pdf


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