種別 論文
主題 ハイパックアンカーのグラウト強度と周面摩擦抵抗に関する研究
副題
筆頭著者 出光隆(九州工業大学)
連名者1 高山俊一(九州共立大学)
連名者2 下岸正史(九州工業大学大学院)
連名者3 阿比留孝行(新技術工営)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 1193
末尾ページ 1196
年度 1990
要旨 まえがき
近年、構造物を地盤に定着させるアンカー工法は、仮設物用および永久構造物用として、例えば、土留壁の地山への定着、擁壁の転倒とすべりの防止、鉄塔基礎の引抜き防止等多くの工事で用いられている。しかしながら、従来型のアンカーを永久構造物に使用する場合、地盤によってはグラウトの流失やブリージングの影響等が考えられ、常に安定した品質を確保することは難しい。ハイパックアンカー(以下、HPアンカーと呼ぶ)は、それら不安定要素を取り除き、確実な施工と高品質の確保を目的として開発されたものである。同アンカーは、定着部に力学的性質・耐薬品等に優れたアラミド織布袋を取り付け、その中にグラウトを加圧注入して製作される。筆者らは、まず、加圧脱水されたアンカー体内でのグラウトの品質改善の程度を調べ、次いで、コンクリートで作製した模擬岩盤中にHPアンカーを打設して引抜き試験を実施し、その力学的特性を調べた。それらの結果を踏まえて、実際の岩盤に試験施工を行い、その優位性を確かめた。
まとめ
本研究結果をまとめると以下の通りである。(1)HPアンカーでは、グラウトは織布袋に注入され、10kgf/cm2以上の圧力で加圧脱水され、さらにブリージンブの減少のため、水セメント比を50%以上としても900kgf/cm2以上の高強度が得られる。(2)HPアンカーの引抜き耐力は孔壁面の粗さ、凹凸等に大きく影響される。しかしながら、実際のボーリング孔壁面に生じる程度の粗さと凹凸があれば、例えば強度360〜400kgf/cm2のコンクリートに匹敵する岩盤では約30kgf/cm2、風化頁岩では13kgf/cm2の付着強度がそれぞれ期待できるものと考えられる。(3)HPアンカーは、従来型アンカーに比べて確実な施工が可能で、引抜き耐力も倍増する。
PDFファイル名 012-01-1208.pdf


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