種別 論文
主題 短スパン梁の靱性能に関する実験的研究
副題
筆頭著者 早川幸孝(間組)
連名者1 島崎和司(間組)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
12
2
先頭ページ 179
末尾ページ 184
年度 1990
要旨 はじめに
鉄筋コンクリート造建物の構造設計において、新耐震設計法により靱性の概念が導入され、梁降伏による全体崩壊型の設計が、一般的になってきた。また、部材レベルでの地震応答解析を行い、直接部材の安全性の検討を行うことが多くなってきた。このため、梁の降伏後の変形能力やエネルギー吸収能力を知ることが設計に必要となり、これをどう評価するかが重要となっている。梁には軸力が作用しないため、曲げに対する靱性の確保は容易とされているが、せん断力大きくなる場合には、曲げ降伏後のせん断変形が増加し、靭性能力を左右するといわれている。そこで、曲げ応力に比較して、せん断力大きい短スパン梁を対象に、逆対称加力実験を行い、曲げ変形、せん断変形の測定や力学モデルに対応した鉄筋の歪の測定により、靱性評価のデーターを得るとともに短スパン梁の設計方法について検討した。
結論
本実験とその結果の検討により、短スパン梁について以下のことが明らかになった。(1)復元力特性の包絡線は、断面解析によって求めた曲率の積分+鉄筋の抜け出しにせん断非線形を考慮し、X形配筋は別に合成することにより実験結果をシミュレートできる。(2)履歴ループは、端部のせん断変形成分の影響が大きく、この部分のせん断履歴を設定すれば部材としての履歴ループを設定できる。この設定については、今後の課題としたい。(3)梁中央部では、トラス理論によるせん断力に即した応力伝達となっているが、端部では付着応力、せん断補強筋の応力とも小さく、中央部でトラスによって負担していたせん断力が、別の機構によって伝達される。(4)本試験体のように高強度せん断補強筋を用い、補強筋量の多いものは、付着耐力が終局強度型設計指針で示された付着耐力よリも大きく、平行配筋のものでも、設計可能のようである。(5)動的加力を行ったものは処女載荷時には耐力が大きいが、それ以外では性状に差がなく、静的実験の結果から評価できそうである。
PDFファイル名 012-01-2028.pdf


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