種別 論文
主題 応力履歴を考慮したRC曲げ部材の変形解析法
副題
筆頭著者 佐藤良一(字都宮大学)
連名者1 氏家動(宇都宮大学)
連名者2 鈴木雅博(宇都宮大学大学院)
連名者3 湊英一(宇都宮大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 239
末尾ページ 244
年度 1990
要旨 まえがき
限界状態設計法が採用されたことおよび最近の材料強度や品質の目覚ましい向上を考えれば、鉄筋コンクリート(RC)構造物の変形の問題が今後重視されると思われる。このような観点から、著者らは、有効弾性係数法に基づく持続荷重を受けるRC曲げ部材の変形およびひびわれ幅などの予測方法を提示した。この有効弾性係数法は、応力や材令に伴う物性値の経時変化が小さい場合には有力な方法であるが、それらの影響が無視し得ない場合には、その予測精度には自ずから限界がある。そこで本研究はコンクリートの応力履歴を考慮し得る有力な方法の一つである重ね合せの原理(以下重ね合せ法)を用い、静的荷重によりひびわれが生じた後、変化する持続曲げモーメントのみを受けるRC曲げ部材の付着応力−すべり量曲線に基づく変形、ひびわれ幅、応力の経時変化の解析法を提案する。ただし、本研究はRC曲げ部材のひびわれ間要素の解析に主眼をおいたものであり、ひびわれ間隔は与えられるものとしている。
まとめ
本研究の範囲内で得られた結果を要約すれぱ以下のとおりである。(1)重ね合せ法を用い、付着応力−すべり量曲線に基づく、RC曲げ部材の変形、ひびわれ幅、応力などの経時変化の解析のための基礎方程式の定式化を行った。(2)本解析法は、RC曲げ部材の平均曲率、コンクリートの圧縮ひずみおよび鉄筋の平均ひずみの経時変化を、またひびわれ間隔が適切に評価されれば、平均ひびわれ幅の経時変化を、それぞれ比較的精度よく予測し得る。(3)有効弾性係数法は変形・ひびわれ幅については本解析法は同程度の予測精度を有している。しかし、コンクリートの圧縮応力については、本解析値と比べ応力低減域では大きく、増加域では小さく評価する。なお、本解析法は2.1の仮定のもとで、付着特性に及ぼす応力履歴の影響を取り込めば複雑な応力履歴を受ける場合にも適用できると考えられるので、今後はこの点について検討したい。
PDFファイル名 012-01-2038.pdf


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