種別 | 論文 |
主題 | ひびわれを生じた一方向スラブの瞬時曲げ問題に対する解析法について |
副題 | |
筆頭著者 | 岩原昭次(態本工業大学) |
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連名者2 | |
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キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 2 |
先頭ページ | 591 |
末尾ページ | 596 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに 鉄筋コンクリート(RCと略)造床スラブの長期曲げ問題に対する解析法を確立するためには、解決しなければならない問題点が幾つかある。即ち、解析的に次の3項目をどのように定式化に盛り込むかなど、数々の小課題が未解決のままとなっている:(1)ひびわれ発生後における、梁定着部(スタブ)からのスラブ端部引張鉄筋の経時的な抜出しの評価、(2)経時的なひびわれ発生の有り・無しの評価、(3)自重、積載荷重及び施工荷重の経時的な荷重履歴の解析への組み入れ方法。このうち、特に、上記(1)、即ち、ひびわれ発生後における、スラブ端部引張鉄筋の抜出しに対する解析的扱いは余り明確になっていない。このため、長期曲げ問題の中の一つとして、瞬時曲げ問題、例えば、瞬時たわみなどを取り上げてみてもこれを解析的に適切に評価できるまでには至っていないようである。本研究の最終目的はRC造スラブの長期曲げ問題に対する解析法を確立することにあるが、その一環として、前述した小課題(1)、(2)及び(3)のうち、(1)のスラブ端部引張鉄筋の抜出しに対する解析的扱いを提案し、また、これを考慮した一方向スラブの瞬時曲げ問題に対する解析法を示す。そして、この解析法の適合性を既往の実験資料で検討すると共に、計算結果を利用して幾つかの考察を行う。尚、以下の本文ではスタブからのスラブ端部引張鉄筋の抜出しを、単に、鉄筋の抜出しと略す。 まとめ 従来、比較的曖昧であった床スラブの瞬時曲げ問題に対する計算法について、特に、一方向床スラブに対する定式化を行い、既往の実験資料を解析的に検討した。次のような結果を得た。(1)本諭文で提示したbi-linear型τ−S関係式は鉄筋の抜出し量算定に対して十分適用できる。(2)引張鉄筋の抜出しを考慮した本解析法はひびわれ発生後の瞬時たわみや応力再配分を適切に評価する。(3)少なくとも、床スラブの瞬時曲げ問題に対して、鉄筋の長期許容応力度の設定はたわみやひびわれ制御に余り寄与しない。 |
PDFファイル名 | 012-01-2099.pdf |