種別 論文
主題 非損傷鉄筋コンクリート床スラブの施工精度
副題
筆頭著者 井野智(北海道大学)
連名者1 伊藤正義(北海道工業大学)
連名者2 杉野目章(室蘭工業大学)
連名者3 布川信一(北海道大学大学院)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 615
末尾ページ 620
年度 1990
要旨 はじめに
鉄筋コンクリート建物の床スラブは、他の構造部材に比べ施工誤差を生じ易く、特に厚さの過不足と上端鉄筋の沈下はスラブのたわみやひび割れ性状に顕著に影響し、その使用性を損なう事例も少なくない。したがって、健全な床スラブをつくるため施工精度の確保を計ることはもとより大切であるが、通常床スラブがどの程度に施工されているかを明かにし、設計に当たって施工誤差を勘案して使用性能の検討を行うこともまた肝要である。本報告は、過去約15年間にわたり、かかる観点から実施した鉄筋コンクリートの既存建物または新築工事現場における床スラブの厚さ、鉄筋位置、鉄筋間隔、均し等の施工精度調査の結果を項目別に整理し、分析したものである。
まとめ
以上、これまでに筆者らが行った調査結果を整理分析し、建築物における健全な鉄筋コンクリート床スラブがどのような精度で施工されているかを明らかにした。三つの既存建物を除いては、すべて筆者らの立ち入り調査を了承した新築工事現場であり、通常よりも施工管理状態は良好であったと考えられる。したがって、本調査の分析結果は、施工上避け難い誤差の範囲を示すものであって、床スラブ施工の管理目標値の設定や、施工誤差を勘案し検討すべき床スラブの使用限界設計に関わる諸規準値の策定に有用となる。この種の調査は、年代を追って実施されるべきものと考えられるので、今後も機会をとらえて資料の蓄積を計る所存である。なお、本報告では、調査したすべてのデータを集計対象としたが、その更新に当たっては変動幅が極端に大きくなる場合は、データを無作意に抽出し集計するなどの配慮が必要となる。
PDFファイル名 012-01-2103.pdf


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