種別 | 報告 |
主題 | SiO2を含む混和材のアルカリ骨材反応抑制効果に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 高木俊郎(飛島建設) |
連名者1 | 加藤茂美(芝浦工業大学工学部) |
連名者2 | 木村勝利(飛島建設) |
連名者3 | 田中斉(飛島建設) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 783 |
末尾ページ | 788 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに アルカリ骨材反応抑制に対する研究は数多く実施されており、建設省の「アルカリ骨材反応抑制対策」では、混合セメントの使用が推奨されている。これらの混合セメントに用いられているフライアッシュやスラグは、以前からポゾラン系の材料として知られているものであり、その主成分として珪酸を多く含んでいる。そこで、これらの抑制効果と同様なメカニズムによって、アルカリ骨材反応を抑制することが可能な材料が存在するものと考えられる。筆者等は、このポゾラン系材料の主成分である珪酸のアルカリ骨材反応抑制効果が、モルタルやコンクリート中のアルカリ濃度の減少(アルカリ希釈)に関係があることに着目し、混和材の抽出と抑制効果の評価およびその添加量についての検討を行なってきた。本報告は、この観点に基づいてアルカリ骨材反応抑制効果のある混和材料の抽出と抑制効果についてモルタルおよびコンクリートによって検討を行なった結果である。 まとめ 本検討の結果から、以下の結論が得られた。1)混和材をNaOH溶液と混合した溶液のpH減少結果から求められたNaOH低減量とモルタルの簡易促進試験による膨張抑制効果に関連性が認められた。この方法で、アルカリ骨材反応による膨張抑制効果を有する混和材の抽出の一指標となる可能性が見いだせた。2)シリカ・アルカリ比の増加に従って、モルタルの膨張の減少する傾向が認められた。このシリカ・アルカリ比を用いて、混和材の膨張抑制能力やその使用量の推定が可能と考えられる。3)コンクリートの場合、モルタルに較べ混和材による抑制効果が大きく現れる傾向にあり、本実験での混和材添加量では、十分な抑制効果が得られた。4)コンクリートに於ける骨材の反応では、細骨材が反応骨材の場合、早期に膨張が生じるが、長期での伸びが小さくなる。粗骨材が反応骨材である場合には、前者に較べて膨張の発生は遅れるが、その後の膨張が継続する傾向がみられる。これは、骨材の粒径の相違による反応速度の差と考えられる。5)今回用いた混和材の膨張抑制効果に対する評価方法をさらに検証し、アルカリ骨材反応抑制材料の適正な選定・使用の手法の検討をすすめたい。 |
PDFファイル名 | 012-02-1134.pdf |