種別 論文
主題 コンクリートの電気抵抗に及ぼすセメント種別、調合および空気量の影響
副題
筆頭著者 大岸佐吉 (名古屋工業大学)
連名者1 小野博宣 (中部大学)
連名者2 文堅(名古屋工業大学大学院)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
13
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先頭ページ 435
末尾ページ 440
年度 1991
要旨 まえがき
コンクリートの凝結特性や水和の進行状況および硬化後の含水状態などを電気的特性、つまり電気抵抗や電気容量により調べることが試みられている。しかし、電気的特性に及ぼす要因は複雑多岐にわたり、各要因の寄与が個別に明かにされておらず基本的資料が未整備のためにまだ実用の段階にはない。筆者は既にセメントペーストとモルタルの電気的測定法の基本について一部を報告した。本研究の目的は、セメントモルタルまたはコンクリート中に電極を埋め込み、これらの電気抵抗に及ぼすセメント種別、モルタルの砂率、コンクリートの粗骨材率及びモルタルの空気量の影響などを実験的に明かにすることにある。また、モルタルの硬化過程における動弾性係数(Ed)と電気抵抗との関係を検討した。
結論
1)セメント硬化体の電気抵抗はセメント種別によって異なり、抵抗値の大ききの順はアルミナセメント>普通セメント>超即硬性セメントである。また、コンクリートの電気抵抗はモルタルよりも大である。2)磁器製ボール入りモルタルの電気抵抗は、2電極間に配置する磁器製ボールの数が多いほど、大きくなる。3)砂岩の電気抵抗はセメントモルタルの700~2000倍である。このことからモルタルとコンクリートの電気抵抗は大局的にはセメントペーストの電気抵抗によるもめと考えられる。4)モルタルとコンクリートの水セメント比は電気抵抗に影響を及ぼし、W/Cが小さいほど電気抵抗は大である。抵抗に及ぼすW/Cの効果は、高材令ほど顕著である。5)モルタルとコンクリートの重量調合比は電気抵抗に影響し、モルタルでは砂率が大きいほど、またコンクリートでは粗骨材量が多いほど電気抵抗は大である。6)硬化した湿潤セメントモルタルにおいて空隙量が多いほど電気抵抗が大である。このことから、空隙内の電離液よりも、セメント水和物の通電性が大きいものと推定される。
PDFファイル名 013-01-1072.pdf


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