種別 論文
主題 画像処理手法によるモルタルの凍害劣化評価
副題
筆頭著者 成田健(東北大学)
連名者1 三橋博三(東北大学)
連名者2 平井和喜(東北大学)
連名者3 梅岡俊治(東北大学大学院)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 461
末尾ページ 466
年度 1991
要旨 はじめに
コンクリート構造物において劣化の状況を知ることは、構造物の耐久性を知る上で重要なことである。特に北海道、東北地方においては、凍害の影響による劣化が著しく、構造物の耐久性に相当の影響を与える。凍害による劣化は、内部応力による微細なクラックの累積と、そのための組織の緩みと見なすことができ、劣化の程度をクラックの分布で評価できると考えられる。最も一般的なクラック観察の手法としては、供試体断面の光学顕微鏡による観察である。これによりクラックの幅や長さを測定することが可能であるが、いかんせん多くの労力と時間を費やすことになる。一方、コンピューターの画像処理技術の発達により、多数の画像情報を迅速に処理できるようになったことから、いままで難しかったコンクリートの内部構造の定量化が可能となってきた。そしてこの画像処理手法によるコンクリートの気泡組織及び内部構造の研究は数多く実施されているが、クラックについての研究は数少ないようである。本研究は、コンピューターの画像処理手法を用いて、初期の状態から終局的な状態まで段階的に凍害を受けたモルタル供試体に対して、各々の供試体の複数断面に見られるクラックを抽出し、それの定量化を行い、従来からの評価方法である凍結融解サイクル数や相対動弾性係数と比較検討することを目的とする。
まとめ
コンピューターの画像処理手法を用いて段階的に凍害を受けたモルタル供試体について、各々の供試体の複数断面に見られるクラックを抽出し、ダメージ面積率、ダメージ領域の最大サイズ及びクラック長さを求め、従来からの評価方法である凍結融解サイクル数や相対動弾性係数と比較検討した。その結果、画像処理における2値化手法として判別分析法の有効性が確認された。さらに、画像処理によって求められた各供試体のダメージ面積率、最大サイズ及びクラック長さはバラツキの大きいものであったが、ダメージ面積率及びクラック長さは凍結融解サイクルと相関の強いものであった。今後、供試体のサンプリングに注意を払い、データの蓄積を重ねることによって凍結融解によるクラックの定量化が凍害劣化の有効な評価方法になるものと思われる。
PDFファイル名 013-01-1077.pdf


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