種別 論文
主題 コンクリート構造物の塩害対策における電気防食の適用性に関する検討
副題
筆頭著者 武若耕司(鹿児島大学)
連名者1 馬庭秀士 (コーアツ工業)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
13
1
先頭ページ 573
末尾ページ 578
年度 1991
要旨 まえがき
コンクリート構造物における鉄筋防食の基本的な考え方は、かぶりを十分にとり、密実なコンクリートを施工することによって、鉄筋腐食要因のコンクリート中への侵入を抑制することである。しかし実際には、施工の能率化によるコンクリートの品質低下、河川産骨材の不足に伴う海砂の使用および、海洋環境への土木構造物の進出などコンクリートのみで鉄筋を防食するには極めて困難な状況も生じており、今日までに数多くの構造物において鉄筋腐食問題が顕在化するに至っている。このような状況に鑑み、最近、コンクリート構造物に対する積極的な鉄筋防食法の開発、研究が急速に進められている。中でも電気防食法は、新設の構造物のみでなく、従来抜本的な対策がないと言われてきた既設塩害構造物の補修工法としても有効であると予想されることから、その実用化が大いに期待されている防食対策の1つである。そこで著者らはこれまで、この電気防食法をコンクリート構造物に対して適切に活用するために必要となる基本的な事項について検討を行っているが、本論文ではこれらのうち、防食基準ならびに防食効果に関する新たな検討結果について示すとともに、通電によってコンクリート構造物の構造特性上への影響が懸念される問題として鉄筋付着性およびプレストレストコンクリート構造(以下、PC構造と称す)における問題を取り上げて検討を加えた。
まとめ
電気防食をコンクリート構造物に適用する場合に予め検討を要する諸事項のうち、本論文では、まず、この電気防食基準として最も汎用性が高いと期待される『電位シフト基準』について、その基準の根拠を明らかにした。また、そのシフト幅については、4時間後復極量において少なくとも150mV以上とすることが防食の安全上妥当であることを確認した。さらに、電気防食の適用によってコンクリート構造物の構造上の問題が懸念される点についても検討も行い、通常の電気防食が行われる限りにおいては通電による鉄筋の付着性低下の問題は無視できること、および、PC構造物に対しては、今後の検討課題はいくつか残されたものの、基本的には構造上の問題がなく電気防食が適用可能であることを確認した。
PDFファイル名 013-01-1096.pdf


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