種別 論文
主題 塩分作用下でのコンクリートの凍害劣化に関する研究
副題
筆頭著者 月永洋一(八戸工業大学)
連名者1 庄谷征美(八戸工業大学)
連名者2 原忠勝(日本大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
13
1
先頭ページ 705
末尾ページ 708
年度 1991
要旨 はじめに
我が国の寒冷地においては、冬季に融氷剤(凍結防止剤)等の塩類が散布されているが、早くからスパイクタイヤ等の使用禁止措置がとられている欧米諸国に比べれば、その散布量は著しく少ない現状にある。欧米では、散布によるコンクリートへの種々の被害の顕在化や、その維持補修費が莫大であることが報告されているが、我が国においては今のところ大きな問題にはなっていない。しかし、我が国においても、スパイクタイヤの使用禁止に関する法律が公布・施行されるに至り、融氷剤の散布量は今後増加の一途をたどるものと考えられる。従って、このまま何の対策も講じなければ、塩害をはじめ、塩分作用下での凍害やアルカリ骨材反応等による被害が各地で顕在化してくるものと思われ、欧米での実情を教訓として、融氷剤散布によるコンクリートへの被害に関する研究を早急に進めることが必要であると考える。本研究は、融氷剤散布を起因として生じると考えられる被害のうち、比較的研究が遅れていると思われる塩分作用下でのコンクリートの凍害劣化に着目したもので、各種塩類を用いた場合の凍害劣化を定量的に把握するという点を重視して検討したものである。
まとめ
1)ASTM C666A法に準拠した凍結融解試験においては、相対動弾性係数の低下がみられなくても質量の減少が著しい場合があり、質量変化はスケーリングとしての劣化指標として適切である。2)塩分環境下においては、水セメント比を小さくして空気を連行させることにより、凍結融解抵抗性を高めることができる。3)凍結融解試験による質量変化は、外部塩分のみや内部塩分と外部塩分の両者が存在する場合に比べて、内部塩分のみ存在する場合が小さい。4)コンクリートの凍結融解低抗性は、塩類の種類や濃度、C1-量により異なる性状を示す。5)供試体の高さ5mmまでを塩類溶液に浸漬する凍結融解試験法では、供試体の側面をシールするなどして側面からのコンクリート小片の剥落を防ぐための工夫が必要である。
PDFファイル名 013-01-1121.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る