種別 論文
主題 3軸応力を受ける高強度鉄筋コンクリート造柱の挙動に関する実験的研究
副題
筆頭著者 申範昊(浜国立大学大学院)
連名者1 李康寧(横浜国立大学)
連名者2 壁谷澤寿海(横浜国立大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 463
末尾ページ 468
年度 1991
要旨 はじめに
地震動を受ける骨組構造物の柱部材は、水平2方向の地震力により、2方向の曲げとせん断力を受ける。さらに、高層建物の外柱と隅柱は、大きな変動軸力も受ける。部材の実験あるいは地震応答解析による研究では、2方向地震力を考慮することの重要性がしばしば指摘されている。耐震設計は本来このような3軸の応力状態での柱の挙動を基本にして行われるべきであるが、現行の設計では2方向地震力の同時性は、陽な形では一切採り入れられていないのが現状である。一方、鉄筋コンクリート造建築物に関する研究分野では、(超)高強度材料を用いた鉄筋コンクリートの実用化を目指した組織的な研究開発が行われている。本研究は、これらの研究開発の一環として、高強度の鉄筋とコンクリートを用いた柱を対象として、2方向の曲げ、せん断と一定軸力または変動軸力を受ける場合の挙動を明らかにすることを目的として静加力実験を行ったものである。
結論
本実験により、高強度鉄筋コンクリート柱部材の2軸曲げ相互作用及び変動軸力の効果を含む復元力特性が明らかになった。水平二方向加力は、一方向加力と比べ隅角部のかぶりコンクリートの圧壊と鉄筋の降伏が小さい変位レベルで起きる傾向が見られたが、靭性および一定軸力下の耐力については顕著な差異は確認されなかった。また、一定軸力と変動軸力では軸方向変形に大きな差が見られ、変動軸力の場合の最大軸力は一定軸力の場合ほど軸方向変形に対して影響がない。実験による耐力は従来の曲げ強度略算式で評価した結果とほぼ一致している。本実験の柱試験体は十分な補強筋を配したため靭性のある力学的挙動を示したが、脆性的破壊が生じる場合については今後も引続き検討する必要がある。
PDFファイル名 013-01-2076.pdf


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