種別 論文
主題 CFRCロッド補強コンクリートはりの繰返し荷重作用下の曲げ性状
副題
筆頭著者 古川茂(群馬工業高等専門学校)
連名者1 辻幸和(群馬大学)
連名者2 大谷杉郎(群馬大学)
連名者3 小島昭(群馬工業高等専門学校)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 777
末尾ページ 782
年度 1991
要旨 まえがき
連続炭素繊維に合成樹脂を含浸させてロッド状等に成形し、コンクリートの補強材として用いる場合については、せん断補強材への利用や繰り返し載荷時の性状も含め、すでに貴重な成果が報告されている。筆者らは、主にロッドの耐火性およびコンクリートの付着性能の向上の観点から、合成樹脂の代わりに、セメントペーストを連続炭素繊維に含浸させて棒状に成形したCFRCロッドとして利用する場合の、はりの曲げ性状やせん断性状への補強効果について報告してきた。しかしながら、通常作用するような荷重に比べ、地震時のような大きな荷重が少ない回数で繰返し作用する場合のはりの曲げ性状については、CFRCEロッドの補強効果も含めて定量的な検討を行っていなかった。本研究では、棒状に造ったCFRCにロッドをコンクリート中に一次元に配置して補強した炭素繊維補強コンクリートはりを作製し、静的破壊荷重の80%程度の高い荷重領域まで荷重を繰返し作用させ、はりのひびわれ状態、CFRCロッドのひずみ、たわみ、および破壊曲げモーメントなどについて実験した結果を、鉄筋コンクリートはりと対比して報告する。
結論
連続炭素繊維にセメントペーストを含浸させて棒状に造ったCFRCロッドで補強したコンクリートはりについて、静的破壊荷重の20%から80%程度の範囲で繰返し載荷実験を行い、はりの曲げ性状を検討した。本研究により、次のことがいえると思われる。1)破壊曲げモーメントは、いずれの繊維を用いても、15回程度の繰返し載荷であれば、静的載荷した場合とほぼ等しい値が得られる。2)いずれの炭素繊維を用いても、繰返し載荷によりたわみおよびロッドのひずみは増加する。その増加の程度は、PAN系繊維を用いると、ピッチ系繊維を用いた場合より少し小さい。3)PAN系繊維を用いたはりの破壊曲げモーメントの実測値は、鉄筋コンクリートはりと同様にして求めた計算値にかなり近い値が得られる。しかし、ピッチ系繊維を用いた場合の実測値は計算値に比べて小さく、繊維の引張強度の低減などの検討が必要である。4)はり中のCFRCロッドは、いずれの場合も、炭素繊維自体の破壊ひずみより小さい値で破壊した。
PDFファイル名 013-01-2131.pdf


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