種別 報告
主題 コンクリート表面の塗装系材料による美装保護の研究
副題
筆頭著者 佐藤仁(JR東日本コンサルタンツ)
連名者1 斉藤俊弘(JR東日本)
連名者2 清水登(JR東日本)
連名者3 大庭光商(JR東日本)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 935
末尾ページ 938
年度 1991
要旨 まえがき
近年、コンクリート橋の表面を塗装系材料により、保護及び美装を行う事例が多く見受けられる様になった。大別して日本海沿岸や沖縄地区における塩害防止を主目的としたものと、東京・大阪等の都市部を中心とした美装を中心としたものに分けられる。しかし、それ以外の地方においては、ほとんどのコンクリート橋は景観的な面は形状により表現する事が主となっており、今後の美装保護の一方法として、長期的汚れの防止を可能とする塗装材の選定が望まれる所である。本研究においては、室外・室内試験を通して、コンクリート表面において長期的耐久性を得る事の出来る材料を選定する為に試験を行ったので報告する。
まとめ
今回の試験は、東北地方の内陸部及び直接波しぶきを受けることの少ないと思われる海岸部における景観を中心に考えた場合の塗装材料の仕様及び基準を定めるのを目的として行った。コンクリート表面に対して塗装を考える場合には、先ずコンクリート構造物を完全に水から遮断する事を考えねばならない。なぜならば、上塗材料に対する外的劣化要因以上にコンクリートの場合には、内部からの水の浸透による劣化要因が強く働くと考えられるからである。表-6の試験の結果等からもそれは考えられる。又、同系統の塗装材料においてもメーカーによりかなりの差が見られた為、塗装仕様の選定に当たっては、各種性能評価試験の他、施工環境に適合するか否かの試験についても行う必要がある。無機系の塗装材料においては、ひびわれ追従性の面より塗装後にひびわれ発生が考えられる構造物への塗装は慎重を要する。チョーキングについては、室内試験において、アクリルゴム等のチョーキングにより自浄作用を持つ材料以外はチョーキングの発生自体が材料の劣化であり、長期耐候性を前提に考えた場合材料選定の段階で充分な考慮が必要である。次に、浸透性材料は、コンクリートの強度によって浸透深さに大きな差が認められる。又、メーカーの違いによって、撥水性にかなりの差が見られたために、新設コンクリートに対して使用する場合は試験を行い選定する等の慎重を要する。今後、本試験の結果と、各公的機関の資料を参考にし、コンクリート表面の美装を中心に考え更に保護を兼ね備え、長期耐久性を有すると考えられる塗装仕様及び品質基準を作成する予定である。今回の選定においては、施工実頼が比較的多いフッ素を中心に考えを進めたが、今後はシリコン系材料においても施工実績が増すに従い、長期耐久性を有する材料選定の1つになると思われる。
PDFファイル名 013-02-1162.pdf


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