種別 報告
主題 ネジスリーブ継手を有するプレキャスト部材の力学的挙動に関する研究
副題
筆頭著者 槙谷栄次(関東学院大学)
連名者1 望月重(武蔵工業大学)
連名者2 松崎育弘(東京理科大学)
連名者3 小椋克也(関東学院大学大学院)
連名者4
連名者5
キーワード
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先頭ページ 175
末尾ページ 180
年度 1991
要旨 はじめに
近年、従来鉄筋の継手工法として用いられてきた重ね継手、溶接式継手のほかに、太径あるいは異径鉄筋を確実に溶接すること、プレキャスト鉄筋コンクリート造の部材の端部鉄筋を相互に接合すること、場所打ち鉄筋コンクリートの配筋を合理化し省力化することなどの必要性から、それぞれの特色ある機械式鉄筋継手が研究開発されてきた。本報告は、新しく開発された「ネジスリーブ工法」のネジスリーブ継手を用いて、日本建築センター鉄筋継手研究委員会で提案されている部材試験法(案)に基づいた片持ち方式によって、プレキャスト部材(以降、PCaと略す)の曲げ破壊実験を行い、ネジスリーブ継手のPCa部材に適用した場合の構造性能を調べ、継手を使用していない部材の構造性能との比較を通して、主に継手が部材の挙動に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。
まとめ
実験の結果、以下のことが確認された。1)初期剛性は、実験値でPCa部材がRC部材によりも大きく、特に継手周辺の補強を割増しした試験体PCN-03が高い値を示した。2)降伏強度、最大強度では、PCa部材とRC部材に大きな差はない。耐力低下は、RC部材は圧壊が激しく耐力の劣下が大きいが、PCa部材は極めて小さい。軸力の無いPC-05試験体は主筋のひずみ硬化のため終局時まで耐力は増加した。3)RC部材は、圧縮側コンクリートの破壊が著しく、脚部の断面欠損による耐力低下を示している。一方、PCa部材に関しては、大きなコンクリートの剥離はなく、脚部の圧縮側コンクリートの圧壊によって曲げ破壊に至っており、靭性の高い挙動を示している。以上、剛性、強度、主筋に生ずるひずみ、破壊状態に関して、PCa部材とRC部材の構造性能の違いを検討した。ネジスリーブ継手を有したPCa部材とRC部材の構造性能において、ほとんど差異が見られない。靭性においては、PCa部材がRC部材より向上することが認められた。
PDFファイル名 013-02-2026.pdf


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