種別 報告
主題 電動機式アクチュエータを用いたオンライン載荷システム
副題
筆頭著者 渡辺丹(清水建設)
連名者1 平尾哲也(日立製作所)
連名者2 矢澤英治(鉄道総合研究所)
連名者3 山崎淳(日本大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 595
末尾ページ 600
年度 1991
要旨 はじめに
1.1 オンライン載荷実験システムの現状 構造物の耐震性状を把握するために、(1)数学的モデルによる解析を用いた方法、(2)振動台実験による方法、(3)オンライン載荷実験法による方法があるが、この中で(3)のオンライン載荷実験法は比較的手軽に小規模の実験装置で行えることから、現在では構造物の耐震特性把握のためによく用いられる実験法である。伯野らにより考案されたアナログ計算機とアクチュエータとをつないで載荷実験を行う新しい方法は、現在においてはデジタル計算機の普及により、デジタル計算機−アクチュエタ・オンライン実験として行われている。また、数々の研究によりこの実験法が、振動台実験などと比べても精度的にも良い結果が得られ、十分な有意性を持つことが実証されている。そして、デジタル計算機の性能の向上により実験の精度の向上や、実験法の適用範囲が広げられてきている。
1.2 本実験装置の意義 そのような有用性が高いオンライン載荷実験システムであるが、現在製作されている装置は多くの場合、電動機式サーボ・モータに比べ高価な電気油圧式モータを用い、またシステム構成を考える場合に複雑になってしまうことが多々ある。そのことは、オンライン載荷実験が比較的小規模に行えるという利点や、その装置をさらに拡張を行い様々な問題に適用していくということを困難にする。オンライン載荷実験法をさらに拡張・展開するためには、比較的システム構成やシステム制御が単純明快で、拡張容易な装置を考えることが要求される。当然ながら実験室レベルでは安価なシステム構成を考えなければならない。そこで、オンライン載荷実験装置として、次のような特徴を持つ装置の製作をした。(1)電気油圧式モータよりも安価な電動機式サーボ・モータを使用し、使用目的に対して拡張が容易である。(2)アクチュエータの制御がプログラマブル・コントローラにより統括して行えるため、制御装置であるパーソナル・コンピュータとコントローラの対話形式によるデータのやり取りだけですべてを制御できる。(3)システム構成が比較的簡単で、拡張や、保守などにも迅速に対応できる。以下、2章、3章にシステムの構成、実験用ソフト・ウエア、について詳細に報告する。
まとめ
今回、製作した実験装置の特徴をまとめてみると以下のようである。(1)アクチェエータをコントローラで統括して制御しているためシステム全体の制御はパソコンとコントローラの対話により行える。(2)アクチュエータの軸回転数を変化させることができるので、実験時間の調節が可能である。また、ソフト・ウエアの変更により、載荷速度と構造物の特性変化の関係する挙動の実験にも適用できる。(3)システムも構造が簡単であること、電動機式アクチュエータはじめ各構成機器基本部品の入手が容易で安価であるため、システムの製作及び拡張が容易である。(4)本報告に述べた載荷装置は、試験体として、2自由度モデル構造物、例えば、2階建て高速道路など、2層ラーメン構造を対象としている。アクチュエータの設置位置・方向は任意に選べるから種々の形状の構造物の載荷装置の適用可能である。(5)オンライン実験では、試験体の挙動が実験の進行につれて初めて明らかになる場合が多いので、逐次、試験体の状態を種々のデータで可能なかぎりモニターに視覚的に示すことのできるソフト・ウエアを開発することが現時点での研究課題のひとつである。
PDFファイル名 013-02-2099.pdf


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