種別 論文
主題 薄肉RC壁に自由落下で打設できる超流動コンクリートの検討
副題
筆頭著者 竹田宣典(大林組)
連名者1 近松竜一(大林組)
連名者2 十河茂幸(大林組)
連名者3 芳賀孝成(大林組)
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
1
先頭ページ 125
末尾ページ 130
年度 1992
要旨 はじめに
コンクリート工事の省力化・合理化を目的として、打設時の流動性と分離抵抗性を向上させたコンクリート(以下、超流動コンクリートと呼称)に関する研究開発が盛んになり、実構造物への適用もなされ始めている。高さの高いRC壁にコンクリートを打設する場合、型わくの中に圧送管や縦シュート等を設置したり、型わくに開口部を設ける場合が多い。地下外壁や階高が高い構造物などにおける壁厚が薄く高さの高いRC壁あるいは鉄筋量が多く断面が複雑な構造物にコンクリートを打設する際には、鉄筋間に圧送管、縦シュート、振動機等を設置あるいは挿入できない場合が多く、コンクリートの打込み・締固めに苦慮することが多い。筆者らは、これらの構造物の施工の合理化を目的として、流動性と分離抵抗性を向上させた超流動コンクリートを高所より自由落下させた場合の流動性・充填性・骨材の分離状態・コンクリートの品質を薄肉のRC壁型モデル(高さ6m)を用いた打設実験によって確認した。本論文は、超流動コンクリートと従来のコンクリートについて比較した結果について述べるものである。
結論
本研究によって、明らかになった事項を以下に示す。1)超流動コンクリートを高所より落下させた場合、鉄筋へのコンクリートの付着量は、通常の軟練りコンクリートと比較して少なく、また水平方向の粗骨材の飛散も少ない。2)超流動コンクリートは、飛散分離した粗骨材に付着するモルタルの量が多い。これは、軟練りコンクリートに比べて超流動コンクリートのモルタルの粘性が高いためと考えられる。3)鉄筋へのモルタルの付着による配合の変化に対しては、あらかじめ細骨材率を若干増加させ、単位粗骨材量を減少させることにより対処できると考えられる。4)自由落下させて打設する場合の超流動コンクリートの流動勾配は4〜7°であり、薄いRC壁に自然流動による充てんが可能である。また、硬化後のコンクリートの品質からも、十分な充てん性が確認できた。以上のことより、適切な材料を使用し、配合を調整した超流動コンクリートを用いることにより、6mの高さより自由落下させコンクリートを打設し、締固めを行わず充填させることが可能であることが確認された。なお、実施工に際しては、さらなる検討が必要であると考える。
PDFファイル名 014-01-1018.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る