種別 論文
主題 高炉スラグ微粉末を用いたPCグラウトの諸性状
副題
筆頭著者 辻幸和(群馬大学)
連名者1 浦野真次(群馬大学大学院)
連名者2 橋本親典(群馬大学)
連名者3 石川浩子(オリエンタルコンサルタンツ)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 257
末尾ページ 262
年度 1992
要旨 はじめに
高性能減水剤を用いたPCグラウトの性状は、練りまぜ方法、練りまぜ時間、高性能減水剤の使用量と添加時期などの製造方法の違いによって著しく変化する。著者らはすでに、分割練りまぜ方法を採用すると、一括練りまぜ方法で製造したものと比較して、流動性が改善されることを報告した。しかしながら、圧縮強度については、膨張剤であるアルミニウム粉末の水素ガスによる悪影響もあると思われるが、分割練りまぜ方法による著しい改善は認められず、PC構造物の高性能化に対応し得る高品質なPCグラウトは得られなかった。そこで、本研究では、主としてPCグラウトの高強度化を目指し、ブレーン値が9210cm2/gという高粉末度の高炉スラグ微粉末をセメントの一部と置換して製造するPCグラウトの諸性状についての実験結果を報告し、高炉スラグ微粉末の置換率が及ぼす影響を主体に検討するものである。なお、練りまぜ方法は、分割練りまぜ方法と一括練りまぜ方法を採用した。
おわりに
PCグラウトを製造するにあたり、一括練りまぜ方法と分割練りまぜ方法を採用して、高粉末度の高炉スラグ微粉末をセメントの一部と置換した実験を行った結果、以下のことが明らかとなった。1)高炉スラグ微粉末を30%置換することにより、圧縮強度は著しく改善され、高性能減水剤の添加率が1%程度では、450kgf/cm2以上を安定して得ることが出来る。しかしながら、それ以上スラグ置換率を増加しても、圧縮強度はほとんど改善されない。2)スラグ置換率が大きくなると、粘性が増し、ロートによる流下時間は増加するが、分割練りまぜ方法を採用すると、スラグ置換率が30%では、0%と同様の良好な流動性が得られ、かつブリージングも減少する。3)高性能減水剤の過剰添加による著しい材料分離を生じさせない限り、高炉スラグ微粉末を置換することにより、膨張率は0%〜4%と安定する。4)PCグラウトの各性状を考盧すると、高炉スラグ微粉末を30%置換し、分割練りまぜ方法で製造することにより、PCグラウトに要求される品質を満足し、圧縮強度が500kgf/cm2程度の高強度な配合を得ることが出来るものと思われる。
PDFファイル名 014-01-1041.pdf


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