| 種別 | 論文 |
| 主題 | 水中不分離性コンクリートにおける各種混和剤の作用に及ぼす使用材料の影響に関する研究 |
| 副題 | |
| 筆頭著者 | 大友健（大成建設） |
| 連名者1 | 松岡康訓（大成建設） |
| 連名者2 | 中川良隆（大成建設） |
| 連名者3 | 中平淳（大成建設） |
| 連名者4 | |
| 連名者5 | |
| キーワード | |
| 巻 | 14 |
| 号 | 1 |
| 先頭ページ | 303 |
| 末尾ページ | 308 |
| 年度 | 1992 |
| 要旨 | はじめに 水中不分離性コンクリートには、種々の施工条件に適合したコンクリートの品質を得るために、水中不分離性混和剤のほか、高性能減水剤やAE減水剤などの混和剤が併せて使用されるのが一般的である。著者らは前報において、低発熱性混和材を多量に含む水中不分離性コンクリートを対象として、水中不分離性混和剤や高性能減水剤、AE減水剤がセメントの水和反応に及ぼす影響を調査し、水中不分離性コンクリートの流動性の保持や凝結の遅延現象には各種の混和剤のセメント粒子への吸着現象が関与していることを明らかにした。本研究では、各種混和剤の影響に加えて、種類の異なる混和材や細骨材の使用がコンクリート、モルタルの流動性の保持や凝結特性に及ぼす影響を調査することにより、各種混和剤の作用機構およびコンクリートの流動性の保持メカニズムについて考察を加えた。 まとめ 本研究の結果、以下のことが明らかとなった。1)モルタルの凝結時間の遅延には、液相中に溶存する水中不分離性混和剤およびAE減水剤の量が関与している。溶存する水中不分離性混和剤が多いほど、またAE減水剤の量が多いほど凝結は遅延する。水中不分離性混和剤とAE減水剤が共存する場合には、水中不分離性混和剤のセメント粒子への吸着によりAE減水剤のセメント表面への吸着が抑制されることで液相中のAE減水剤の濃度が高くなり、この結果、凝結の遅延が著しくなると考えられる。2)使用材料により流動性が変化する原因として、水中不分離性混和剤とAE減水剤のフライアッシュや細骨材への吸着性の相違が考えられる。吸着性の大きい材料を使用した場合は、添加した水中不分離性混和剤がフライアッシュや細骨材に選択的に吸着しポルトランドセメントに作用しなくなり、この結果凝結の遅延の程度が小さくなる。さらに、セメントの周囲に吸着する水中不分離性混和剤の量が少なくなることでAE減水剤のセメントへの吸着の抑制の程度が小さくなり、液相中のAE減水剤の濃度が小さく、凝結の遅延の程度も小さくなると考えられる。3)AE減水剤の吸着性は、被吸着材料の種類の他に、水中不分離性混和剤あるいは高性能減水剤との併用の有無により変化する傾向が認められる。 |
| PDFファイル名 | 014-01-1049.pdf |