種別 論文
主題 細骨材の物性がフレッシュモルタルの流動性に及ぼす影響
副題
筆頭著者 近田孝夫(新日鐵化学)
連名者1 前田悦孝(新日鐵化学)
連名者2 松下博通(九州共立大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
1
先頭ページ 387
末尾ページ 392
年度 1992
要旨 まえがき
フレッシュコンクリートの理論的な配合設計法の1つとしてKennedy、Powersらによって提唱されたに余剰ペースト膜厚理論がある。この理論は、コンクリートをセメントペーストと骨材の2相材料と考え、セメントペーストの性質および骨材表面に形成されるペースト膜厚によってコンクリートのコンシステンシーが定められるとする考え方である。筆者らは、これまでの研究で、セメントペーストの流動性を一定とした場合には余剰ペースト膜厚理論により求められた最適細骨材率においてコンクリートの流動性が最大となり、最大寸法20〜120mmのコンクリートおよび砕砂を使用したコンクリートの最適細骨材率の決定に本理論を十分適用できることを実験的に実証した。本研究は、使用する骨材の性状が変化した場合におけるコンクリートの配合設計への余剰ペースト膜厚理論の適用に関する基礎的研究として、細骨材の粒子形状および粒度の影響を調査するため細骨材材料としてガラスビーズ、海砂、砕砂を用いて粒度曲線の異なる細骨材を作成し、細骨材の単位容積を変化させた場合のフレッシュモルタルのスランプを測定し、細骨材の実績率、粗粒率および余剰ペースト膜厚との関係を検討したものである。
まとめ
本実験の結果をまとめると以下の通りである。1)同一単位細骨材容積におけるスランプは、同一種別の細骨材では骨材の粒度が小さいほど小さく、同一粒度で比較するとガラスビーズ、海砂、砕砂の順に大きくなった。2)粗粒率の増大に伴ない同一スランプとなる単位細骨材容積は増大するが、その増加割合は粗粒率の増加が1.92〜2.89の場合より2.89〜3.39の場合の方が大きくなった。3)固有実績率の増大に伴ない同一スランプとなる単位細骨材容積は増大するが、固有実績率が同一の場合でも粗粒率の大きい細骨材の方が単位細骨材容積を大きくできる。4)同一種別の細骨材では粒度曲線や固有実績率が異なる場合でも余剰ペースト膜厚の増加に対するスランプの増加はほぼ1本の曲線で近似された。5)細骨材の種別が異なると粒度曲線が同一であっても余剰ペースト膜厚とスランプの関係は相違し、粒形判定実績率が小さい細骨材を使用する場合は同スランプを得るための余剰ペースト膜厚は大きくする必要がある。
PDFファイル名 014-01-1064.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る