種別 論文
主題 シリカフュームを用いた超高強度コンクリートの実用化に関する研究
副題
筆頭著者 丸山武彦(日本コンクリート工業)
連名者1 伊東幸雄(日本コンクリート工業)
連名者2 土田伸冶(日本コンクリート工業)
連名者3 西山啓伸(日本コンクリート工業)
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
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先頭ページ 499
末尾ページ 504
年度 1992
要旨 はじめに
シリカフュームをコンクリートに混和すると、圧縮強度および耐久性などを改善できることが確認されている。海外では主としてコンクリートの耐久性面で実用化されており、国内では800〜1200kgf/cm2程度を目標とした研究が行われているが、使用実績およびコンクリート部材に関する報告は多くないのが現状である。筆者らも超高強度化に関して検討した結果、圧縮強度で1800kgf/cm2以上の超高強度が得られたことやこれらの物性についても報告した。本報告はシリカフューム混入超高強度コンクリートの実用化を目的に行ったものであり、高強度の利用によって部材の高強度化、高性能化、小型軽量化、経済性などの多くの面で利点が考えられるからである。シリーズ1では、超高強度コンクリートの破壊ひずみの確認を行うために、円柱供試体による一軸圧縮試験および模型供試体による曲げ試験を行った。シリーズ2では、ポンプ打設による工場製品製造ラインを使用して、圧縮強度が500kgf/cm2〜1500kgf/cm2の実物PCポールおよびPCパイルの製作と曲げ試験を行い、特に1200kgf/cm2〜1500kgf/cm2の超高強度コンクリートの実用化の確認、曲げ性能の計算値との整合性、PCパイルについては高軸力下における曲げ性能ついても検討を行った。
まとめ
シリカフュームを用いた超高強度コンクリートの圧縮破壊ひずみ(一軸、曲げ)の測定と、二次製品製造ラインにおいてこのコンクリートを用いた、PCポールおよびパイルの実物大試験を行った。本実験の範囲で次のことが言える。1)シリカフュームを混入することによりコンクリートの粘性は増大するが、混入率が20%程度であれば無混入のものに比較してポンプ圧送性はほぼ同等である。しかし、シリカフュームを30%混入したコンクリートは特に高粘性で圧送圧力は高くなるが、圧送管口径を拡大すれば従来のポンプ注入による二次製品製造ラインで使用は可能である。2)超高強度シリカフュームコンクリートの、一軸圧縮破壊ひずみおよび曲げ圧縮破壊ひずみはシリカフューム無混入のものに比較して著しく大きくなり、従来強度(850kgf/cm2)のコンクリートを使用した薄肉多量配筋で圧縮破壊として設計された高耐力曲げ部材に、このような超高強度コンクリートを使用すると鋼材量を減少することが可能なことが実証できた。3)コンクリート強度を500〜1500kgf/cm2まで変化させたPCパイルの曲げ実験では、コンクリート強度が高くなるほどおよび横拘束筋を配置することによって、曲げ耐力や最大たわみが大きくなり吸収エネルギー量が増大すること、超高強度コンクリートは高軸力の作用状態で曲げ耐力が著しく増大することが確認された。4)超高強度コンクリートを用いた実物大PCポールおよびPCパイルの曲げ破壊耐力の実験値は計算値とほぼ一致しており、従来の計算方法で推定が可能である。
PDFファイル名 014-01-1083.pdf


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