種別 論文
主題 腐食した鉄筋とコンクリートとの付着特性に関する実験的検討
副題
筆頭著者 西内達雄(電力中央研究所)
連名者1 石田博彰(電力中央研究所)
連名者2 松村卓郎(電力中央研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 821
末尾ページ 824
年度 1992
要旨 はじめに
海岸近傍に位置する鉄筋コンクリート構造物では、コンクリート中に浸透した塩分により鉄筋が腐食し、かぶりコンクリートのひびわれ発生、剥離等といった問題が生じている。このような劣化現象は、構造物の美観上の問題にとどまらず、耐荷性能(耐荷力、変形性能)の低下をも引き起こすことが考えられる。本研究では、鉄筋の腐食に伴う鉄筋コンクリートの耐荷性能の低下状況を基礎的に把握するため、まず、鉄筋の腐食の程度を変えた試験体(ひびわれ発生以前、発生時、発生以後を想定)を用いて引き抜き試験を実施した。引き抜き試験は、1)静的に引き抜く試験、2)地震を想定した動荷重(繰返し荷重)載荷後に引き抜く試験の2種類実施し、本論文では、付着応力の最大値に着目して考察を加えた。
まとめ
本研究では、かぶりコンクリートヘのひびわれ発生時の鉄筋の腐食程度を基準とし、その前後での腐食した鉄筋とコンクリートとの付着性状を調べた。その結果、本研究の範囲内において明らかとなったことをまとめると以下の通りである。1)静荷重下では鉄筋腐食の進行に伴う腐食膨張圧により、ひびわれが発生するまでは付着性能は低下しない、しかし、動荷重は腐食生成物に対して損傷を与えると推測されるため、腐食の進行と共に付着性能は低下する。2)鉄筋のかぶり厚さが大きくなれば、ひびわれ発生以降の付着性能の低下は大きくなる。これは、ひびわれを発生させるのに大きな腐食膨張圧が必要となり、鉄筋の腐食量は大きくなることに起因するものと考えられる。3)初期付着応力は、ひびわれ発生の有無に関わらず、鉄筋の腐食が進行しても健全な状態のものより低下しない。
PDFファイル名 014-01-1141.pdf


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