種別 論文
主題 セメント水和物の炭酸化におけるファーテライトの生成
副題
筆頭著者 立松英信(鉄道総合技術研究所)
連名者1 佐々木孝彦(鉄道総合技術研究所)
連名者2 岩渕研吾(鉄道総合技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 905
末尾ページ 908
年度 1992
要旨 はじめに
コンクリートの炭酸化は、耐久性を支配する最も重要な因子の一つとして昨今改めて議論されるようになり、これまでに多くの研究成果が得られている。筆者らは、セメント水和物の炭酸化に伴う変質について、主としてアルカリの影響に着目して検討を進めた結果、高濃度の炭酸ガス雰囲気での促進条件下では、アルカリが多くなるほど炭酸化は促進されることを確認するとともに、炭酸化した領域にはカルサイトのほかに、ファーテライトと呼ばれるカルサイトとは構造の異なる炭酸カルシウムが生成し、この物質はアルカリが多くなるほど生成し易くなることを明らかにした。本報告では、アルカリのほかに、従来から炭酸化を促進する要因と考えられている水セメント比や養生条件についても実験を行い、セメント水和物の炭酸化による炭酸カルシウムのキャラクタリゼーションと、合成C−S−Hの促進炭酸化によるファーテライトの生成条件を検討した結果について述べる。
まとめ
種々の条件で打設したセメントペーストを促進炭酸化し、炭酸化域を構成する成分の変化を調べた結果、以下のことが明らかとなった。1)炭酸化速度が速いセメント硬化体は、促進炭酸化によってカルサイトとファーテライト、逆に、遅い場合はカルサイトとアラゴナイトに変化する傾向が認められ、促進炭酸化による炭酸カルシウムのキャラクタリゼーションはセメント硬化体の品質を診断する手法として重要であることが示唆された。2)セメント硬化体の促進炭酸化に伴って生成するファーテライトの起源の一つとしてC−S−Hが考えられること、低カルシウムC−S−Hほど炭酸化し易くなることが示された。
PDFファイル名 014-01-1156.pdf


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