種別 論文
主題 コンクリートの乾燥収縮の三次元数値シミュレーション
副題
筆頭著者 下場和重(横浜国立大学大学院)
連名者1 椿龍哉(横浜国立大学)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
1
先頭ページ 949
末尾ページ 954
年度 1992
要旨 序論
コンクリートの時間依存材料特性、たとえば乾燥収縮やクリープなどには、他の材料特性よりも大きな統計的変動が含まれていることがこれまでに報告されている。このような統計的変動はコンクリートの時間依存材料特性の内部機構を検討することにより、その原因となる要因やそれらの重要度などが明らかにされるものと考えられる。コンクリートの時間依存材料特性は、材料試験により決定されるが、そのような材料試験には比較的小さな供試体が用いられる。コンクリートに含まれる粗骨材の寸法は、小さい供試体では相対的に大きくなるため、粗骨材が存在することによる影響なども材料特性の内部機構の検討の対象にしなければならないと考えられる。本研究は、このような立場でコンクリートを扱い、解析的に調べる場合に必要な基礎的事項を検討した結果をまとめるものである。コンクリートは巨視的にはモルタルと粗骨材の2種類の材料からなる複合材料としてとらえることができる。したがって、供試体レベルの寸法のコンクリートの力学特性をその内部機構から解析的に調べる場合には、粗骨材レベルの構造でコンクリートをモデル化する必要があると思われる。しかし、そのようなモデル化では計算に要する自由度が非常に多くなるため、計算を効率的に行うための方法が必要となる。著者らは、すでにコンクリート要素と称する一種の複合要素を二次元的なモデルコンクリート供試体の解析に用いてその効率性等を検討している。コンクリート要素はモルタルと粗骨材およびそれらの界面領域を複数の有限要素で表すものである。本研究では、コンクリートを三次元的に扱う場合に必要な三次元コンクリート要素について、そのモデル化と有効性等に関する検討を行った。
結論
粗骨材レベルの内部構造を対象にしたコンクリートの力学的挙動の解析を行う場合に有効な三次元解析用のコンクリート要素をモデル化し、その有効性についてコンクリートの乾燥収縮の現象を例にして検討を行った。三次元有限要素解析においては、複雑な構造の場合、要素分割が極めて煩雑になり、解析上の問題となるが、本研究で用いたコンクリート要素は、要素分割の面でも解析を容易かつ効率的にすることが示された。また、2次元コンクリート要素の応用で示されたように、材料の非線形性等を考慮した一般的な解析も可能である。
PDFファイル名 014-01-1164.pdf


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