種別 論文
主題 試験体寸法が凍結融解試験結果におよぼす影響
副題
筆頭著者 伊藤憲雄(宮城工業高等専門学校)
連名者1 成田健(東北大学)
連名者2 三橋博三(東北大学)
連名者3 平弁和喜(東北大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 993
末尾ページ 996
年度 1992
要旨 はじめに
コンクリートの凍害に関する研究は、耐久性設計や建物の寿命予測を設計段階から考えていく上で重要な課題の1つである。筆者らは、凍害発生過程に関連ある要因のうち、温度と水分環境に焦点を絞り、一連の凍結融解試験をとおして凍結温度の異なる履歴下での劣化特性の変化を明らかにすると共に寿命予測を想定した確率モデルの適用性を検討してきた。この問題に対する今日までに多くの研究者によって蓄積された研究成果の中では、各研究機関で実施している実験用試験体の大きさは統一されていない。例えば、長谷川は寸法の大きさを含む試験体条件などの違いに着目した。しかし、試験体寸法が凍結融解試験結果におよぼす影響については必ずしも明らかにされていない。そこで、本報告では2つのシリーズで作製されたモルタルの断面寸法と水セメント比が各々3種類の試験体について試験を実施し、断面の寸法と水セメント比の相違が試験結果におよぼす影響の検討をするため、凍害劣化確率モデルヘの適用と主成分分析を試みまとめたものである。
まとめ
今回実施したモルタル試験体の凍結融解試験結果の範囲から、次のことが明かとなった。1)本実験の範囲内では、条件の異なった試験体の結果を含む6変量について、主成分分析による相対評価を試みた結果、第1主成分では試験体断面寸法の固有ベクトルが0.50、第2主成分では水セメント比で0.65と大きく、断面寸法および水セメント比が試験結果への影響があることを示すことができた。2)本実験で取り扱った範囲ではモルタル試験体の耐凍害性は、試験体断面寸法が大きく、水セメント比が小さいほど優れている傾向が確認された。3)確率モデルを適用した結果、劣化速度は温度勾配の増大と共に、即ち、試験体に対する温度条件が厳しいほど、また水セメント比の大きいほど大きくなることを定量的に示すことができた。
PDFファイル名 014-01-1172.pdf


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