種別 論文
主題 短炭素繊維で補強した膨張モルタルの性状
副題
筆頭著者 古川茂(群馬工業高等専門学校)
連名者1 辻幸和(群馬大学)
連名者2 大谷杉郎(東海大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
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先頭ページ 1045
末尾ページ 1050
年度 1992
要旨 まえがき
モルタルやコンクリートの曲げ強度や変形性状などを改善する方法としては、各種の繊維をマトリックス中にランダムに分散させて補強する方法や、膨張材のケミカルプレストレスを利用する方法等があり、これらそれぞれの方法については、すでに製造や性状に関する研究成果が報告されている。そして、曲げ性状の一層の向上を図るため、鋼繊維と膨張材を併用して用いる研究開発が行われ、すでに貴重な研究成果が報告されている。しかしながら、短炭素繊維を膨張モルタルあるいは膨張コンクリートの補強材として用いる研究は、現在のところ報告されていない。本研究では、これまで短炭素繊維を補強材として用いた研究結果に基づき、膨張モルタル中に短炭素繊維をランダムに分散させた炭素繊維補強膨張モルタルを作製し、繊維の分散性、モルタルの流動性、一軸拘束膨張率、曲げ強度、圧縮強度およびたわみなどについて実験した結果を報告する。さらに、短炭素繊維による膨張作用の拘束の程度を定量的に把握することについても検討する。
結論
短炭素繊維を膨張モルタル中にランダムに分散させて補強した炭素繊維補強膨張モルタルにおける一軸拘束膨張率、曲げ強度、圧縮強度およびたわみなどについて実験を行うとともに、炭素繊維による膨張作用の拘束の程度を検討した。その結果から、次のような知見が得られた。1)膨張材の混和率が20%程度の場合、グラウトセメントとシリカフュームを併用し、炭素繊維を3%程度混入すると、曲げ強度は140kgf/cm2程度、圧縮強度は600kgf/cm2程度を得ることができる。2)炭素繊維を混入すると、その拘束作用により膨張率は減少する。そして、炭素繊維による膨張作用の拘束程度は、鋼繊維を用いた場合と同様に、仕事量の概念により推定することが可能である。3)ケミカルプレストレスによる曲げ強度の増加については、膨張作用によるモルタルの品質の低下が考えられる。今後は、モルタルの品質を含めて、ケミカルプレストレスの効果の検討を進めたい。
PDFファイル名 014-01-1181.pdf


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