種別 論文
主題 乾燥収縮を受けたCPCはりの曲げ性状
副題
筆頭著者 辻幸和(群馬大学)
連名者1 吉田誠(鹿島建設)
連名者2 梅津嘉忠(群馬大学大学院)
連名者3 中島規道(三井建設)
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
2
先頭ページ 203
末尾ページ 208
年度 1992
要旨 まえがき
膨張コンクリートを用いたケミカルプレストレストコンクリートはり(以下、CPCはりと称する)が、曲げモーメントを受ける場合、引張鉄筋のひずみは、初期に導入されたひずみ(以下、ケミカルプレストレインと称する)に相当する量だけ、その増加量が小さくなる。そのため、曲げひびわれ幅も小さくなる。また、コンクリートに導入されたケミカルプレストレスによって、曲げひびわれ発生荷重を増加させることができる。乾燥収縮を受けた場合のこれらの効果については、これまでにもいくつかの実験結果が報告されているが、要因および水準が少ないと考えられる。本研究では、膨張材の種類と使用量ならびに乾燥期間を変化させたCPCはりの曲げ強度試験結果から、引張鉄筋に生じたケミカルプレストレインと引張鉄筋のひずみおよび曲げひびわれ幅の減少効果とについて主として検討を行うものである。
まとめ
本研究では、ケミカルプレストレスとケミカルプレストレインの効果を把握することを目的に、膨張材の種類や混入量を変えたCPCはりを1年間乾燥放置した後、曲げ強度試験を行い、その結果と曲げ解析した結果を報告した。本研究の範囲内で次のことが言えると思われる。(1)RCはりが曲げモーメントを受ける場合、乾燥収縮により曲げひびわれ幅が大きくなるが、膨張材を混入したCPCはりでは、曲げひびわれ幅を軽減することができる。(2)鉄筋に生じるケミカルプレストレインは、仕事量一定の仮定に基づく推定方法によって求めることが可能である。しかしながら、乾燥収縮を生じた場合、解析値の基準となるA法一軸拘束器具がコンクリートの乾燥収縮量を十分に拘束できなかったため、解析値の精度は悪くなる。(3)曲げひびわれ幅の実測値と計算値には直線関係があることから、曲げひびわれ幅の許容値が与えられた場合、曲げひびわれ算定式を使い、引張鉄筋にその量に対応するケミカルプレストレインを導入すればよい。本研究は、土木学会高性能コンクリート研究小委員会膨張コンクリート分科会の活動の一環として行ったものである。
PDFファイル名 014-01-2034.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る