種別 論文
主題 パーシャルPC桁橋の応力におよぼすコンクリートの収縮の影響について
副題
筆頭著者 猪又稔(北海道工業大学)
連名者1 堀口敬(北海道工業大学)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
2
先頭ページ 589
末尾ページ 594
年度 1992
要旨 まえがき
使用状態において、ひびわれ発生を認めないフルPC桁橋では、使用鋼材量が少なくコンクリートの収縮およびクリープ変形に対する拘束の影響が小さいので、通常これを無視して応力の算定を行っているが、ひびわれ発生を認めるパーシャルPC桁橋においては、使用鋼材量が多くなるため拘束の影響が無視できなくなることが考えられる。本研究はこれら拘束応力に関する資料を得ることを目的として、数値計算によりパーシャルPC桁橋のプレストレス度と鋼材の拘束による二次応力との関係について検討を行ったものである。
まとめ
本研究における検討の範囲内で得られた結論は次のようである。(1)プレストレス度が小さくなるほど(部材引張部の鋼材が多くなるほど)コンクリートの収縮に対する鋼材の拘束が大きくなるので、部材引張部におけるコンクリートの引張応力度は増加し、その大きさは7kg/cm2程度となる。(2)クリープによる部材引張部のコンクリートの応力度については、プレストレス度が小さくなるにしたがって死荷重とプレストレスとの合成応力度が圧縮から引張へと移行し、これによるクリープ変形が鋼材によって拘束されるためクリープによる応力度は引張応力から圧縮応力ヘと変化する。(3)部材引張部における収縮とクリープによるコンクリートの合成応力度については、プレストレス度λが小さくなるにしたがって、クリープによる応力度が引張応力から圧縮応力ヘと移行するので収縮による引張応力度の相当部分が相殺されることになる。したがって、合成応力度はλが小さいほど小さくなる傾向を示し、λが0.3〜0.8では約3〜7kg/cm2の引張応力となった。このことは例えば活荷重除荷時にひびわれが閉じるように求めたプレストレス度であっても、収縮とクリープによる応力の影響を考慮しないとひびわれが閉じないこともあり得ることを示している。また引張鉄筋の算定に際しても収縮とクリープによる応力に対応した補強を行うことが必要となる。(4)連続桁橋の収縮およびクリープによる不静定曲げモーメントは、圧縮鉄筋量の大小によってかなり変動することが認められる。
PDFファイル名 014-01-2102.pdf


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