種別 報告
主題 鋼板接着補強した鋼橋床版の耐久性評価に関する試験
副題
筆頭著者 山本忠守(日本道路公団)
連名者1 飯束義夫(日本道路公団)
連名者2 木曽茂(日本道路公団)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
14
2
先頭ページ 993
末尾ページ 998
年度 1992
要旨 まえがき
若戸大橋は、1962年9月に北九州市の若松と戸畑を隔てる洞海湾に架けられた吊橋である。建設当初の交通量は6700台/日であったが、その後1986年には5倍以上の36000台/日となり、1990年3月に2車線を4車線に拡幅した。拡幅工事において、床組はRC床版から鋼床版に構造変更された。建設時からのRC床版は、劣化・損傷が目立つようになった1976年以降、鋼板接着補強されており、拡幅工事に伴って撤去されるまで長いもので補強後13年間経過している。そこで、不要となり撤去された鋼板接着補強RC床版を使用して各種試験を実施することとした。床版補強工法の一つである鋼板接着工法の耐久性および経年後の耐荷力に関する報告は非常に少ないのが現状である。また、鋼板接着後の点検管理が困難であることから日本道路公団では使用を控えている。本報告は、鋼板接着補強したRC床版の耐久性および耐荷力に関する試験ならびに点検管理手法の確立に関する試験の結果と考察について述べるものである。
結論
前述した試験結果を取りまとめると次のようになる。1)鋼板接着補強後13年経過した床版の外観調査では、漏水等の劣化はほとんどみられなかった。2)鋼板の接着に用いた樹脂は床版下面に発生したひびわれ内に充填され、上面まで達しているものもあり、床版の剛性を回復する効果がある。3)架橋地点は海上の厳しい環境条件下にあり、床版上面に生じたひびわれに沿って中性化しており、部分的ではあるが鉄筋が腐食して鉄筋1本あたりの耐荷力も低下していたので、橋面防水工を併用すると補強効果および耐久性が向上すると考えられる。4)鋼板接着の欠陥部探査および付着状態の推定が、本試験で使用した超音波法による非破壊検査で可能であり、点検管理に用いることができる。5)静載荷試験の結果、無補強床版の耐力42.5tfに耐して、鋼板接着補強床版の耐力は75.0tfであり、約1.8倍の耐力増となった。6)疲労試験において、鋼板接着補強床版の200万回疲労強度は、無補強床版の静的耐力の50%以上であった。
PDFファイル名 014-02-2172.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る