種別 委員会報告
主題 マスコンクリートの温度応力研究委員会報告
副題
筆頭著者 小野定(清水建設)
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連名者2  
連名者3  
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キーワード
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年度 1992
要旨 委員会設立の背景と活動状況
昭和56年に組織されたマスコンクリートの温度応力研究委員会では、主として応力発生のメカニズムの解明、応力の算定方法について研究した。そしてその最終的な検討結果を昭和60年8月、9月、10月のコンクリート工学誌上において報告した。そのなかで、今後に解明されるべき問題としてクリープ、若材令コンクリートの応力・ひずみ関係、外部拘束係数の精度の向上などが挙げられているが、ひびわれ幅やひびわれを拘束する鉄筋の応力については言及されていなかった。これらの問題はその頃すでに指摘されており委員会の中で議論されなかったわけではないが、合理的、統一的な理論的扱いが、まだ当分不可能であるような潜在的な認識があって、近い将来の委員会テーマになり得ないような一般的認識が持たれていたように思われる。平成元年に第2回のマスコンクリートの温度応力研究委員会が組織され、むしろひびわれ幅やひびわれを拘束する鉄筋の応力の推定方法を中心に委員会活動を行うようになったのは、予想外に早い研究活動の進展から、これらの問題にある回答を与えられそうな情勢になってきたことによる。このような背景のもとに組織された当委員会では、主として「水和熱に起因する温度ひびわれのひびわれ幅の算定方法」、温度応力の簡易計算方法として広く使用されている「コンペンセーションプレーン(ライン)法(CLM、CPM)を用いた温度ひびわれ幅の簡易算定法」について研究した。平成元年に活動を開始し、以来3ヵ年にわたって調査研究を行った。この間21回の委員会を開催し、平成2年8月には「コンクリート構造物の体積変化によるひびわれ幅制御に関するコロキウム」を開催した。ここでは、本委員会活動により得られた成果について概説する。なお、その詳細については、今年度内に発刊予定の本委員会の最終報告書に記述されているので参照されたい。
おわりに
本委員会は、本年の3月で終了した。昭和56年に第1回のマスコンクリートの温度応力研究委員会がスタートして以来、11年間にわたってマスコンクリートの温度応力に関する諸問題について研究を実施してきた。この間の活動により、マスコンクリートの分野で課題であった「温度応力の発生メカニズム」、「温度応力の算定」、「温度ひびわれ幅の算定」等を明らかにした。また、実用的にFEMと同程度の計算精度を得ることが出来る「温度応力の算定方法(Compensation-Plane(Line)法)および「温度ひびわれ幅の算定方法(CPひびわれ幅法)」を提案し、さらにマスコンクリートの温度応力解析を身近なパソコンで行ってもらうために、「マスコンクリートの温度ひびわれ防止・制御に役立つ一連のプログラムのフロッピーディスク」を作成・販売した。最後に、今後新たな委員会を発足させて、上記プログラムに本委員会で研究、提案した「温度ひびわれ幅の算定方法(CPひびわれ幅法)」を組み込んだソフトの作成、講習会の開催等を行いたいと考えている。
PDFファイル名 014-03-0001.pdf


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