種別 論文
主題 シリカフュームの物理化学的性質と高強度コンクリートの特性の関係に関する研究
副題
筆頭著者 三井健郎(竹中工務店)
連名者1 米澤敏男(竹中工務店)
連名者2 中島誠(竹中工務店)
連名者3 杉本貢(竹本油脂)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 63
末尾ページ 68
年度 1993
要旨 はじめに
シリカフュームは高強度コンクリートに適用した場合、強度の向上と施工性の改善に大きな効果がある。またコンクリートの耐久性を向上させるうえで優れた作用を示す。しかし、商品化されているシリカフュームは、製造方法や形態の違い、さらには工場間や同一工場での品質変動などにより物理化学的性質の差異が生じることが知られている。シリカフュームを実際のコンクリート工事に適用する場合は、こうしたシリカフュームの品質の差異がコンクリートの品質に与える影響を把握し、シリカフューム自身の品質を管理する必要がある。現在、シリカフュームコンクリートを実用化しているノルウェー、カナダおよび米国等ではコンクリート用シリカフュームの品質規準が制定されてはいるが、シリカフュームの物性の差異が高強度コンクリートの特性に及ぼす影響を定量時に検討している例は少ない。本研究は以上の点を踏まえ、高強度コンクリートを対象として銘柄、工場及び品質形態の異なる14種類のシリカフュームの化学成分や物理的性質の違いを検討し、シリカフュームの品質の違いと、シリカフュームを使用した高強度コンクリートの流動性や圧縮強度との関係について検討したものである。
結論
(1)シリカフュームの諸物性のうち化学成分であるSiO2含有量や炭素量等は、今回の実験で扱ったような欧米の規格に定められたような範囲の品質を有する場合、高強度コンクリートの性質との間には特に有意な相関閑係は認められなかった。(2)シリカフュームに超音波による外力を加えたときの1μm以下の粒子量の割合を指標として表わされた分散性はフレッシュコンクリートの性質や圧縮強度と密接に関係づけることができる。(3)顆粒状シリカフュームの場合、分散性の良いものは粉末状シリカフュームと同程度の流動性を有するが、全般的には流動性が悪く、同一スランプを得るための高性能AE減水剤使用量も多く、コンクリートの粘性も高い。また強度発現もやや低い傾向がある。以上のことからシリカフュームを用いたコンクリートのワーカビリティーや強度発現の管理を行う上で、化学成分等が規定範囲内の品質を有することだけでは不十分であり、これに加えて、シリカフュームの分散性を管理することが有効な方法であるといえる。
PDFファイル名 015-01-1008.pdf


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