種別 論文
主題 球状化した製鋼スラグの超流動コンクリート用細骨材としての利用に関する研究
副題
筆頭著者 肥後桂介(九州工業大学大学院)
連名者1 出光隆(九州工業大学)
連名者2 山崎竹博(九州工業大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 161
末尾ページ 166
年度 1993
要旨 まえがき
わが国の各製鉄所からは年間約3710万トン(1989年度)の銑綱スラグが排出されている。そのうち高炉スラグが2460万トン、製鋼スラグは1250万トンで、製鋼スラグのうち990万トンが転炉スラグ、260万トンが電気炉スラグとなっている。現在、高炉スラグは100%利用されているが、転炉、電気炉スラグは約半分が製品として利用されているものの、残りは埋め立て地などに投棄されている。利用されている分も付加価値の低い土木用、道路用として用いられており、高炉スラグに比べて有効に利用されているとは言い難い。製鋼スラグは遊離石灰分を含むものが多く、コンクリート用材料として用いるためには成分調整を行い、遊離石灰による膨張を無くさなければならない。しかしながら、成分調整工程を加えるとコスト高となるため、製品としては付加価値の高いものが要求されてくる。そこで、筆者らは製鋼スラグを球状化し、それを付加価値の高い超流動コンクリート用細骨材として利用することを検討した。
まとめ
本研究で得られた結果をまとめると以下の通りである。(1)羽根付きの粉化ドラムで飛散させる方法で製造した球状製鋼スラグは粒径が1.2mm以上になると角張っている粒子が多く含まれてくる。そのため球状細骨材のベアリング効果が著しく阻害される。そこで、1.2mm以上を除き、1.2mm以下でコンクリートを打設してみると、スランプフロー値、充填値とも超流動コンクリートの基準値を超えて、材料分離も見られない、良質な超流動コンクリートが得られた。また、風砕製鋼スラグを用いても超流動コンクリートを得ることができたが、経時変化が大きく若干問題がある。(2)超流動コンクリートのコンシステンシーは細骨材の粒度が悪くなっても粒形が良くなれば大きく改善される。(3)細骨材に球状スラグを用いたコンクリートは結合材に球状のフライアッシュを用いたコンクリートに比べて、単位水量を約20kg/m3減少でき、単位水量の変動によるコンシステンシーの変化もフライアッシュの場合に比べて小さくなる。
PDFファイル名 015-01-1025.pdf


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