種別 論文
主題 高活性もみがら灰製造法とそれを用いたコンクリートの性質
副題
筆頭著者 杉田修一(八戸工業大学)
連名者1 庄谷征美(八戸工業大学)
連名者2 磯島康雄(八戸工業大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 321
末尾ページ 326
年度 1993
要旨 はじめに
コンクリート用ポゾラン材として用いられている代表的材料の中でフライアッシュや高炉スラグ等は研究の面でも実用の面でも実績のある材料であり、それらの評価は定着している。それらに加えて、近年はそれぞれの超微粉末あるいはシリカフュームがすぐれたポゾラン活性を有することから、高品質コンクリート用混和材料として注目されている。以上は何れも工業副産物であるが、近年外国ではMehta、国内では山本を初めとする先覚者達によって、農業副産物であるもみがらを焼却して得られたもみがら灰(以下RHAと略記する)を、コンクリート用ポゾラン材として有効活用を計る研究がなされ、その成果が得られつつある。著者らもこの分野の研究を行いつつあり、その成果の一部は文献、において既に発表した。著者らの成果の概要は、RHAはその焼却条件により性質を大きく変えること、非晶質なRHAほど高活性であること、非晶質なRHAの粉砕粒子には2次凝集を中心とする特異な現象があること、これに伴い練まぜ方法に問題が生じること、Luxanらの提案になるCa(OH)2飽和溶液の電気伝導率の変化とモルタルの圧縮強度との間にかなりの相関があること、もみがらの灰化には炭化過程を通して焼却(これを2段階焼却法と名付ける)するのが良いこと等である。本論文において著者はこの「2段階焼却法」の原理に基づいた実用炉の2例を示し、これらの炉から得られたもみがら灰のポゾラン活性の大きさを、電気伝導率の変化の測定およびコンクリートの圧縮強度試験により比較・検討した。その結果、これら2種類の灰はきわめて高いポゾラン活性を示し、実用に耐えうる材料であることが判明した。また、ここに示した焼却炉はRHAの量産に適した型式である。
考察
文献で著者は圧縮強度と伝導率の間には、かなりの相関性があることを指摘した。本実験に用いられたRHAの伝導率差は連続方式6.3mS/cm、バッチ方式2.4mS/cmと得られているので、当然前者の強度が後者より大きくなることが期待されたのであるが、一見矛盾するような結果が得られている。その理由はそれらの論文にも述べられているように、粉砕RHAの有する粉体工学的性質、すなわち粉砕粒子の「2次凝集」の問題が主たる原因であると著者は推測している。RHAの非晶率が大きいほど凝集力が大きくなり、練りまぜ時における凝集粒子の分散に大きなエネルギーを要するのである。本実験では両者に対して全く同じ練りまぜ条件である。未発表ではあるが、著者によるモルタルの実験においては練りまぜ条件の差異が明らかに強度に影響を与える結果となっている。最近、シリカフュームについてこのような研究が行われている。粉砕エネルギーを大きくすると凝集は進行するので、粉砕レベルと練りまぜ条件について両面からの検討が是非必要である。10%以上の混入率の場合は全くブリージングがみられないので、ポゾラン反応と共に強度増加の一因となっているであろう。本論文で提案したRHA製造方法はスケールアップの問題は今後の問題として、実用化の可能性の高いものである。世界の米産国のほとんどが発展途上国であることを考えると、山本らが高度技術の必要のない焼却設備の必要性を述べているように、ここで提案された「バッチ方式」は何等の高度技術も必要でなく、先進国のみならずいかなる発展途上国においても可能な方式であり、しかも得られたRHAは高度のポゾラン活性を有することから、発展途上国に最も適した方法であると言える。これによってRHAが発展途上国においても高強度コンクリートを始めとする高品質コンクリートの施工を容易にするものと期待される。
PDFファイル名 015-01-1053.pdf


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