種別 論文
主題 コンクリートの透気性状と酸素および塩素イオンの拡散性状に関する研究
副題
筆頭著者 氏家勲(宇都宮大学)
連名者1 楢崎正尚(宇都宮大学)
連名者2 長瀧重義(東京工業大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 519
末尾ページ 524
年度 1993
要旨 はじめに
鉄筋コンクリート構造物のかぶりの重要な役割の一つは酸素、塩素イオンあるいは炭酸ガスなどの劣化因子の侵入の制御である。劣化因子の侵入の程度は構造物が置かれる環境条件に加えて、コンクリートの品質、特にコンクリートの密実性に依存する。従って、コンクリートの密実性を定量的に評価する方法や評価値を確立することは鉄筋コンクリート構造物の耐久性設計において重要である。コンクリートの密実性を評価する方法の一つに透気試験があるが、鉄筋コンクリート構造物の劣化因子の侵入は一般に拡散により引き起こされている。しかしながら、透気と拡散ではその駆動力において圧力差と濃度差の違いはあるものの、どちらもコンクリート内部の空隙構造の物理的性質に密接に関係する。そこで、本研究は鉄筋コンクリート構造物の耐久性設計に資することを目的に、酸素および塩素イオンのコンクリートへの侵入を取り上げ、水セメント比と単位水量を変化させたコンクリートの酸素および塩分拡散係数を測定し、これら拡散係数と同時に求めたコンクリートの透気係数との関係について円筒モデルを用いて検討を加え、透気係数より酸素および塩分拡散係数を予測することを試みた。透気試験を取り上げた理由は、1)透気係数が物質の侵入に関与する貫通細孔量の目安であること、2)実構造物において透気性を計測する方法が提案されていること、3)拡散試験や透水試験に比べて供試体の制約が少なく簡便であること、などである。
まとめ
劣化因子の侵入に対するコンクリートの密実性を評価する指標を確立すべく、透気係数と酸素および塩分拡散係数の関係について検討を加えた結果、本実験の範囲では酸素拡散係数は透気試験から求めることが出来た。塩分拡散係数については水セメント比の違いによる傾向は評価することが出来たが、値としては大きなものとなってしまった。本研究では限られた配合について行ったものであることから、透気係数によるコンクリートの密実性の評価の信頼性をさらに高めるために、今後、混和材の混入など広範囲の配合条件の場合についてデータを蓄積する必要がある。
PDFファイル名 015-01-1086.pdf


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